「声を作るな!」
■自分の声を信じよう
SHOJINです。かなりハードなタイトルですが、声優を目指す人たちは稽古やレッスンの中で必ず演技を求められます。
その際「自分の声」とどう付き合えているか?
どうしても
・雰囲気だけ
・キャラに寄せる
・感情をわかりやすくするためにそれっぽい感じ
・意味なく声を響かせようとする
・役作りや感情を意識せず、そのセリフを成立させるために声色で聞かせようとする
こんな感じで沼にハマってしまう。
今回はその辺りを紐解いていきながら、改善へのアドバイスになればと思います。
ちなみに人それぞれ改善法は異なりますから何か相談があればコメントやメッセージください!
■結論「自分の熱意やカロリー消費(自己満足度)・自分へ安心感」が自分の声を台無しにする
「自分の声で勝負することが一番大事」なのは皆さん重々承知のこと。
しかしながらなんだか自分に自信がなかったり、いわゆる自分の声が嫌い、などの理由から、どうしても声を作ってしまいます。自分が良いと思っている人の声や演技に似せることで、自分は出来ている、少し成長した、と麻薬的な慰めをして安心させてしまう。「カラオケ」的な感じ。
当然こういう演技をすると
・つまらない!
・もっと自分の声で!
・雰囲気だけ!
的な嬉しくない評価が。
何がズレているんでしょう?
■役作りが後回しに
短い時間で演技を要求されると一番大事な「役作り」を後回しにして、セリフイメージで演技を構成してしまいがち!
・セリフイメージ
・役の設定(性別・年齢など)
・状況
これらを取り込むことはもちろん大事!
でも順番ですよね!順番
まずちゃんと役作りをすること!
役に合わせて声を作るんじゃなくて、役になったあなたから出てくる声は一緒でも、自分とは違う何かになったあなたから出てくる声に乗った「気持ち・心・思い」などはあなたのものじゃない。
これがちゃんと成立すれば自ずと声を寄せるとか、作るとは違う「生の演技」が生まれます。
■声優は声が優れているから声優
少し角度変えますね!
SHOJIN的(JUKU的)解釈です・・・偏ってますが・・・
「役者=役を演じる人=演技者」
役者をふたつに無理やり分類しますと
「俳優」と「声優」
俳優=演技の80%は身体(見える)残り20%は声(見えない)
声優=演技の100%は声(見えない)
ぐらいで考えてます。もちろん声優が声を出す時は身体をしっかり使いますが、届ける手段は声のみ。
■素声・地声
少し角度変えますね!
SHOJIN的(JUKU的)解釈です・・・偏ってますが・・・
・「素声」ふつうに元々持ってる声(多分僕の造語)
・「地声」生活や経験、成長を通して少しづつ磨かれるもの(音色ではなく声質は生まれ持ったもの)
と考えます。
★ボディービルダーで例えます。
・何もトレーニングしていない人がポージングしても、格好だけで筋肉の細かい線とか、ゴツさはわからない
・ボディービルダーがポージングするとしっかり筋肉が見える
★肌で例えます
・素肌=生まれつき強い弱いがあるし、乾燥したり日焼けとかで調子崩したり硬くなったり黒くなったり
・スキンケアしたり日焼け止めしたり、エステに通ったりしてお肌の調子をあげたりキープしたり改善したり
素声を褒められて声優を目指した人いませんか?それは一般的評価だったらちょっと苦労するかも?
良い声!モノマネが上手い!いろんな声が出せる!=これが一般的な声優のイメージ
でも違います。この価値観のズレは「自分をどう律すれば良いか?」を迷わせます。
大事な要素の一つは声質と地声を鍛えること
素の声は何も手入れされていなくて、地声は生きていく中で踏み固められ安定していきます。
「声優は声が優れているから声優」
声のトレーニングを施し「地声がとんでもなく磨かれている」これが声優にとって一番大事なことだと考えます。
地声はそんな簡単に鍛えられません!コツコツ地道な努力が必要です。
■演じるとは?
今は成長の途中かもしれませんが、それはおそらくこの業界を選んだら、それをやめるまでずっとそうです。
今の地声を信じて、しっかりと役作りをする。
そうすれば「台本」「セリフ」からちゃんと状況や心の動き、どうしてここにいるのか?何故この言葉を発そうと思ったのか?相手はどんなリアクションか?それらを読解し、役作りを終えたあなたがその役になりきって芝居すれば良いだけのこと。
そりゃあ、一部わざとらしく演技に工夫をしなければいけない場合もあります。しかし、それはただのテクニック。一番大事なことと比べれば非常に些細なことです。
なるべく余分なものをそぎ取って、必要なことだけを大事に演じる
■順番です
①「地声を鍛えること」
②「役作り」
③「状況・条件」
これを崩した瞬間に「声を作る」ことで対応し始めます。
一番大事なことはなんでしょう?
・情熱
・思い
・熱量
・エネルギー
・やりきった感
・自分を貫くこと
ではないのですね。
上の順番です。そしてこれが成長においても同じく優先順位です。
■みんな不安なんです。
声を寄せたり、雰囲気・イメージに合わせて作る。そして演じるとなんとなく自身は安心できるというか・・・
でもそれって「その役」の心や思いがちゃんと乗ったものでしょうか?
演じた人のエゴになってないでしょうか?
演じた人が思った演技をしてはダメなんです。
だって、それって「役作り」していない、あなたの気持ち。
声優の前に「役者・演技者」であることを再度自問自答してみると良いかも!
不安=安定していない=聞いている人にもその不安は伝わるが、安定していないのは動きがあるということ
安心=安定している=聞いていても安定感からか、つまらない・動きのない演技
不安の方が動きがあります。だから!
■不安であることを安心しましょう!
はい!すごいまとめ方ですね。
■まとめ
今回は「声を作るな!」というテーマで綴りました。もちろんナレーション系はどこか作るところ出てきます。
自然にできた山と人間が作ったビルとの関係のようなもの。自然の中に一軒の民家という写真があるとします。ちゃんと馴染んでますよね!でももし雑草だらけのなかにきれいな一軒家が立っている写真を見たら違和感ありますよね?
多分ボロボロの家だったら違和感減ると思います。
どんな形であろうが「整っている」ことが違和感を無くします。
(ちょっとわかりにくいまとめと例えになったかも?)
地を磨くことの意味!私たちは色々な角度からちゃんと理解できています。
自分を信じて!不安であることに安心して!自分の声で演じましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?