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ゴッホと静物画

SOMPO美術館で開催中の『ゴッホと静物画 伝統から革新へ』展に行ってきました。

ゴッホといえば風景画や人物画がパッと思いつきます。静物画だとどんなものを描いていたのだろう??と思っていました。
なんだか西洋の絵で静物画というと、無常感漂うものを想像してしまっていたのですが、よく考えたら花の絵は静物画だったのでした。ひまわり!!

初期の作品から、ひまわり、そしてアイリスに至るまでの過程を見ることができました。
ゴッホが静物画を描いた理由は、モチーフにお金がかからないから。そもそも人物画を描きたかったらしいのですが、モデル代を払う余裕がなかったとか。世知辛いですね。

はじめのうちは、なんというか色彩に乏しくて暗いな?という印象でした。ちょっと遠目から見るともはや何が描いてあるか分からない。当時の売れ線のモチーフを描いてみたりもしてるんですが、これは売れないよな、と正直思いました。

それが色彩の研究をするために花の絵をたくさん描くようになり、鮮やかになっていきました。当時花の絵は大人気だったらしくて、他の画家の作品も見ることができます。ゴッホが研究して取り入れていった画家の絵もあり、そういった積み重ねがひまわりに結実したのがよく分かりました。

アイリスはそれまでの流れからするとちょっと毛色が違う感じ。
今ではアイリスの色は青、背景は黄色、となんとなく馴染む色になっていますが、当時アイリスは紫色で塗られていた可能性があるそうです。紫と黄だと結構印象が変わる気がするので、本来の色が気になります。

ひまわりとアイリスは並んで飾られていて、ここが到達点、という迫力がありました。

ゴッホ以外の画家の静物画も色々展示されていました。他の画家の作品も見ることで、ゴッホを静物画の流れの中で俯瞰できて、楽しい展覧会でした。

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