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『源氏物語 解剖図鑑』佐藤晃子【古典】

源氏物語に興味があるけどどこから手を付けていいか分からない、という人にピッタリの本です。

主要な登場人物が、男君なら犬、女君なら猫として描かれてます。かわいいー!

各段のあらすじ、解説、エピソードにまつわる文化的な説明、と見開き1ページに内容がぎゅっと詰まってます。
この段はどういうお話なのか、とお手軽に把握できました。
イラストも豊富で、パラパラと図鑑みたいに眺めるだけでも楽しい本です。

イラストは可愛いだけでなく、登場人物の血縁関係がよく分かるようになっていました。
光源氏の血を継いでいる男君は柴犬、みたいな。
つまり薫が不義の子であることが見た目で分かります。

この本の一番の特徴は、各段のイラストに、源氏絵を取り込んでいることです。
源氏絵とは源氏物語を題材にした絵画のことで、絵巻物のほか、屏風や扇などにも描かれたそうです。
著者は美術ライターなので、代表的な源氏絵の解説や見所も書いてくれています。
今後美術館で源氏絵に出会った時、より深く味わえるようになっているはず!
どの源氏絵からイラスト化したのか探すのも楽しいかもしれませんね。

今年の目標は源氏物語の現代語訳を読むことなので頑張りたいです。

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