shoichiro kawano

新聞社で社会部記者や週刊誌の編集をしていました。中退して現在はフリーランスです。独自取…

shoichiro kawano

新聞社で社会部記者や週刊誌の編集をしていました。中退して現在はフリーランスです。独自取材したオリジナルなものを、できるだけ多く書いていきたいと思っています。ダジャレもたまに書きます。Twitterは@shoichirok

最近の記事

「オウム幹部13人の死刑執行」を議論の出発点にしませんか?

オウム事件の死刑囚6人の死刑が7月26日に執行されました。教団元代表の松本智津夫・元死刑囚ら7人に対する7月6日の執行を加えると、3週間のうちに合計13人が処刑されたことになります。今回の大量執行に対しては多くの批判があります。でも私は批判はしません。「いまこそ死刑制度の議論を始める好機にしたい」という願いを込めて、ノートを書きました。 批判の中身を点検してみる今回の執行に対する批判の中身を、私なりに大きく区分けすると、二つの意見があるように思います。 一つ目の意見は、「

    • 「小泉純一郎は変人」ではなかった。

      小泉純一郎・元総理とフリージャーナリスト常井健一氏の共著『決断のとき――トモダチ作戦と涙の基金』を読んだ。「政治家・小泉純一郎」を嫌いな人にこそ、オススメしたい本だと思った。 本の帯に「けっこう、余計なことを話したね」と、小泉氏の言葉が書いてある。小泉さん、この本ではホントにけっこう話しちゃった感じ。政局裏話のくだりでは、特定の政治家を皮肉っていて笑えるところもあるし、「なるほどそうだったのか」といまさらながら納得できることもある。俳優と「未来の総理」となった「2人の息子の

      • デフバレー大会は、平昌五輪や東京マラソンにも負けずアツかった。

        聴覚障がい者(デフ)バレーボール女子日本代表チーム監督の狩野美雪さんについて、1月9日にnoteを書いたところ、「国際大会だけでなく国内の大会も書いてほしい」という意見を多数いただきました。ありがとうございました。その意見はごもっともだ、と私も思いました。ならば出かけよう。 きのうの2月25日には、平昌五輪の閉会式があり、東京マラソンも開かれました。しかし、私が向かったのは川崎でした。お目当ては、「ジャパン・デフバレーボール・カップ」(デフカップ)です。 19回目を迎えた

        • 相撲協会は昔、東京と大阪に分かれていた。まとめたのはヤクザの大親分。

           日本海側は大雪です。新潟県に住む知人が「道路がアイスバーンで、運転していて死にそう」と電話してきました。雪に慣れている人でも、急な降雪で参っているようです。  週刊誌の編集部にいたとき、2年余りにわたって、ニュースのキーワードを題材にダジャレをつくるという仕事をしていました。きょうは大相撲をテーマに、その頃を思い出しながら書こうと思います。 2ヶ月間、テレビは相撲ばっかり あす1月14日から、大相撲初場所が始まる。横綱・日馬富士が貴ノ岩に暴行していたことがスポニチのスク

        「オウム幹部13人の死刑執行」を議論の出発点にしませんか?

          エロすぎる岩下志麻、映画「鬼畜」。清張が原作で描いたこととは

           遅筆なことが悩みです。いまから書こうとしていることは、昨年12月24日夜に放送されたテレビドラマのこと。すでに二十日が経とうとしています。遅筆な自分を嘆くばかりですが、主人公女性の描かれ方が気になったので、遅ればせながら書こうと思います。ドラマは、松本清張原作の「鬼畜」。クリスマスイブの夜にはミスマッチなドラマでした。  なお、本文はネタバレ記述がたくさん出てきます。事前にご了承ください。文中の敬称は省略しました。 新聞各紙が盛り上げた「特別ドラマ」 クリスマスイブの夜

          エロすぎる岩下志麻、映画「鬼畜」。清張が原作で描いたこととは

          デフバレー狩野監督から学ぶ共生社会とは

           「デフ・スポーツ」という言葉をご存知ですか。多くの方にとって、耳慣れない言葉だと思います。無理もありません。聴覚障がい者のスポーツのことなのですが、テレビ中継をされることはなく、新聞で報じられることもめったにありません。  あるきっかけがあって、私はデフ・スポーツを取材しました。そのなかで、一人の女性と出会いました。狩野美雪さん。女子デフバレーボール日本代表チームの監督です。聴覚障がいの選手を率いて、2017年に金メダルを勝ち取った彼女の話は、2020年に東京で開かれるパ

          デフバレー狩野監督から学ぶ共生社会とは