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萌えの実態、必要性について

もえ【萌え】
ある人やものに対して抱く、強い愛着心・情熱・欲望などの気持ちをいう俗語。必ずしも恋愛感情を意味するものではない。
goo https://dictionary.goo.ne.jp/word/萌え/

まずは調べてみたけど、これは野暮だった。
萌えとは考えるよりも、まず先に気持ちに働きかけてくるあの感情のことなのだ、体感したものにしかわからない。

萌えとは、と書き始めたのはいいものの、僕はそもそも、萌えをまだ分かりきっていない。でも唐突にこのnoteを書き始めた。恥ずかしさなんて全くない、そうこれは誰の物語でもないからな、僕の物語だ。

僕が秋葉原に足を運ぶようになったのは6月の終わりのこと。最初にわんちゃんに会いに行った日、それはわんちゃんの体調が悪くなりお給仕ができなくなってしまった日だった。思うとその時はただ会いたいという気持ちしか無かった僕だが、今となっては心配といった感情もある。

わんちゃんと勝手に話を始めてしまったが、わんちゃんというのは、あっとほーむカフェ プレミアムメイドのわんさんのことである。

ちなみにこの可愛いリボンはただのリボンではない、モカチョコレートリボンである。

気づいたら僕はとても面白い友達の侑悟くん(工藤新一でもある、がこれは今度触れよう)という人に連れられ、2ヶ月に3回わんちゃんに会いに行った。侑悟くんはその間にプラチナと言われるランクにまでレベルアップしていたが。

僕がわんちゃんに会うようになってから、厳密に言えば最初にわんちゃんに会った時から、胸の奥が熱く高鳴るのを感じた気がした。わんちゃんはスチャスチャスチャと、フローリングで飼っている小型犬のような音を立てて、フリフリで僕の目の前に現れた。あの時の衝撃は何者にも例えられない。

「ゆうちゃんさんのお友達ですよね、本当に来てくれたんだ〜、嬉しい。」と。わんちゃんが可愛くて、何を話せばいいのかわからなくなってしまったが、最初に会った時に僕は一般ピーポーです、といった印象だけ与えて終わってしまった。なぜならモゴモゴなにを言っているかわからないし、オタクをしたことがない、とまで言い切ってしまったからだ。この界隈で言う、一般ピーポーとは、オタクではない人を指す。指すと思う。「オタクしたことないんだ〜」わんちゃんはそう言った。僕の中で新しい感情が芽生えた。オタクしてみたい、と。

2回目会った時に僕は「なにを話すか事前に考えているけど、わんちゃんを目の前にするとなにも話せなくなるんだ」という侑悟の言葉を体感することになる。
その日、朝から『恋は光』という映画を観た。僕は映画が好きで勝手に評論する癖があるが、この映画は大傑作だった、細かくは言わないが、恋とは何か?に執着して話が進むのだが、最終的に恋自体に救いの光を感じるところに帰着するという素晴らしい話だ。
「恋は誰しもが語れるものだが、誰しもが正確に語れるものではない」…素敵だ。

僕はわんちゃんにこのことを話した。「恋は誰しもが語れるものだが、誰しもが正確に語れるものではない。と今日知りました。今僕はそんな気持ちでいます。これが恋ともいえる萌えといった感情なのではないでしょうか。」と。わんちゃんはニコニコしていた。
侑悟が「漏れっち、わんちゃんさんスコ」と訳してくれた。すごいな彼はほんと。
この前よりたくさん話してくれて嬉しー!今日は緊張してないでしょー!とつづける。可愛いな全く。僕と侑悟の間にワンちゃんが入って会話が成り立っているそれだけで奇跡だった。

こうして、僕は初期衝動とも言えるわんちゃんさんとの出会いこそ萌えだったのだ、と実感したのだ。そうこう一生懸命想いを巡らせていると、わんちゃんをインスタに載せたら友達から可愛い、私も行きたいとたくさん言われたよ!と伝え忘れてしまった。これが侑悟の言う、準備するだけ無駄、である。


そして今日、わんちゃんに会う3回目の日だ。何を隠そう、今日はわんちゃん3周年スペシャルデーだ。わんちゃんは3年メイドさんをしている。よく考えろ、これはなんとも素晴らしいことだ。まず感謝したい。

そういえば初めて1日に2回ご帰宅した。わんちゃんにきてくれたんだー!嬉しい!!と喜んでもらえた。本当にずっとニコニコしていて素敵だ。可愛い。こちらが嬉しいですよ。
そんな僕は今日初めて攻めた。それもすごい角度で、鋭利に。


1回目、朝イチでわんちゃんに会いに行って、可愛いチェキを2枚いただいた。1枚目のソロチェキはメイドラゴンのチェキだ。これみんなにみせるの躊躇うくらいの可愛さだ。今までで1番顔が好きだ。大切にします。

もう1枚はハルヒのコスプレをしたわんちゃんだ。僕は案の定ではあるがハルヒ自体観たことがない一般ピーポーだ。でもオタクの先輩にこれは買った方がいいと助言をもらい、いただいたチェキだ。今日のご帰宅は実を言うと侑悟に加えてもう1人オタクの先輩がいた。こういった時オタクは本当に頼りになる。スペシャルデーなので、ソロチェキが10種類もあったので迷った。地雷メイクチェキも気になった。

ここで一度、もう1人のオタクの先輩が出たところで10年ぶりに再会した熊坂くんに触れよう。熊坂は本当にいい人である。いい人であり、高校の同級生である。エンジニアであり、もちろん真のオタクでもある。たくさん知らない世界を知っているだけで、尊敬に値する。熊坂くんは辛いものが好きで、辛いもの食べれますマウントを取る。いい人だけどちゃんと人間味があっていい。渋谷109で原神?のワープスポットの写真をすごく嬉しそうに撮っていた。フルーツパーラーでは、ベリーのドレッシングを選んでいた。より食べたことがなさそうな色で選んだと言っていた。そんな人だ。

そういえば、一通りソロチェキを眺めた後、ことりさんというメイドさんが現れた。そしてゆっくり解説してくれる顔、の存在を教えてもらった。だが僕は漏れなく知らなかった。そして知らないことを驚かれた。侑悟に至ってはパンピーだ、と安心していた。僕はゆっくり解説してくれる人、という語感でなぜか好きになってしまった。ことりさん=ゆっくり解説してくれる顔、というイメージになってしまうまでに。これは勿論の話だが、もう1人のオタク熊坂くんも知っていた。



本日2回目のわんちゃんに会いに行く前、僕たちが時間を潰したのはラジオ会館だ。なんと侑悟がラジオ会館の普段は立ち入ることができない屋上に入れるという情報を得た。僕たちは向かった、シャドバだかシュタゲだかなかなにかのアニメの聖地らしい。僕はもちろん一般ピーポーなのでわからない。でも屋上は好きだ。そして、秋葉原はどこに連れて行ってもらっても楽しい。なぜなら新しい世界が待っているから。心躍らせついていくとすぐ屋上に上がれた。ヨーヨー無料券をもらえた、一応納涼祭と題していた。

僕は屋上からカルチャーズゾーンを見下ろし、改めてこの街に新しいカルチャーを教えてもらったことを実感し、嬉しくなった。こうして少しづつ実感が僕を作っていく。侑悟が屋上で空にチェキをかざし写真を撮っていた。空に向かってチェキかざすならどこでもできるやん!と思わずつっこんでしまったが、その時の写真がとてつもなく良かったので、今更言ったことを後悔した。その時の侑悟はいつものチェキを撮る侑悟だったのだが、なぜか屋上だったからか、周年だったからか輝いていたし愛が溢れていた。ように見えた。


エスカレーターを降り、コナンの話題になった。なぜならわんちゃんはコナンが好きなのである。コナングッズ置いてないかな〜とウロウロしていると、あった、コナンのグッズコーナー。そこで僕は初めて光彦推しであることを明かした。おそらく、笑ったな〜!のカテゴリで言えばこの日1番の盛り上がりを見せたタイミングであろう。なぜなら、光彦のグッズなど存在しないのだ。

あったとしても、それを光彦であると認めていいのか躊躇うような、海賊版の光彦みたいなキーホルダーか少年探偵団がキメラのようにくっつけられたキーホルダーか、集合写真のなかで光彦だけ高らかに陽キャピースしているキーホルダーか、そんなのしか無かった。でもオタクの先輩が光彦単体のキーホルダーを見つけてくれた。枠いっぱいに光彦の顔があしらわれたキーホルダーだ。すごくビジュがいい。迷わずに買った。ちなみに220円だった。侑悟が買ったチェキ風工藤新一は440円だった。

ちなみにここでゆっくり解説してくれる顔、が実は歴史がある人気アニメ?ゲームが大元だと知った。そしていろんなところで販促させられたり、解説させられたりする顔、を目の当たりにした。大変だなと思った、人気が出た後は顔だけにされて、ゆっくり解説をさせられるのか、と。



そして2回目のご帰宅でワンちゃんに光彦を見せた。これが先述した、攻めたということだ。わんちゃんはまたきてくれたのー!と喜んでくれたが、僕はそれどこではなかった、食い気味で光彦のキーホルダーを見せた。僕光彦推しなんです!!!!と。

わんちゃんはすこぶる困っていた。なんで光彦なの??と。そして光彦推しなの非オタク感あっていいね!と付け足した。僕はワンちゃんと初めて自分の意思で会話した喜びと、困らせたことへの優越感に似た感情と、萌えとがぐちゃぐちゃになりながら、光彦推しってオタクになり得ないんだ、コナンが好きな人から見た、光彦のポジションってなんなんだろうとたくさん考えた。そしてあらかじめ考えた光彦ポーズでチェキを撮った、僕の意思表示が詰まった宝物のチェキだ。光彦推し、と落書きしてくれたが、わんちゃんの落書き史上、いや、私生活含めて【光彦】と書く日はあったのだろうか。わんちゃんは光彦って漢字あってるよね?と言っていたが、迷いなく書けていたので、その点やっぱりコナンが好きな人なんだろうな。

この日僕は今までにない幸せな気持ちで帰ることになる。10年ぶりに会う同級生と、周年を祝う嬉しそうな同級生と、そこに肩を並べてケタケタ光彦で笑っている僕。美味しいご飯食べて、わんちゃんに会って、みんなでチェキ並べて、想像しただけで幸せでしょう?


そして帰りふと思い出したのだ。
2枚目のソロチェキに書いてあった言葉を、、、


「萌えってけっこう重要なことです!!」


これが今の僕のテーマだ。
萌えは間違いなく必要である、その必要性についてはもう少し考えないといけないみたいだ。


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