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続:ボカロの調声は人の声に近づけるべきなの?

まず、前回の内容は↑になります。今回は、その続き。

さて、実際に音源をくらべてみましょうか!まずはぼかりすを使う前、元データとなる僕の声を参考がてらにのっけてみます。

これが今回参考用に使う人間の声です。あ、声質については触れないでくださいね。

そして、お次は前回の記事でパラメータを載せました「ぼかりす」を使用したバージョンのボカロ版です。担当ボカロはキヨテル先生。

ふむふむ・・・なかなかリアルですね。ただ、ちょっと声がヨレっている部分がありますね。これは僕の歌い方の癖がそのまま出ちゃってるパターンです。リアリティありますね。ただ、ちょっと言葉が詰まり気味?な感じがします。

では、お次はmidiを使ってボカロエディター側で調声をしたバージョンを聞いてみましょう。ボカロは同じくキヨテル先生。

なんというか、インパクトにはかけますが一つ一つの言葉はこちらのほうがすんなり聞こえる気がします。ピッチベンドの細かな揺れがないぶん、それぞれの音のつながりがはっきりしているんでしょうかね。細かなニュアンスは再現できないものの、歌詞の聞き取りやすさではこちらに軍配があがるかなと思います。

で、ここで比較してみてわかったことをまとめてみます。

まず、「人の声に近づける」≠「人間そっくりに調声する」ではなかろうかと。ぼかりすを使ったキヨテル版はリアルではあるのですが、ピッチの小さな揺れがかえって聞き取りづらい。つまり、人間の声次第でそっくりそのまま再現するとかえって変に聞こえるということです。

僕のようにビブラートや癖を多用するボーカルの声をサンプルにしてお手本の「人」とするならば、きっとぼかりすよりも打ち込みのほうがキレイに聴こえるでしょう。逆に伸びやかな声をしている人ならばぼかりすで取り込んだほうがよりリアルに調声できると思います。

ただ、ボカロPの端くれとして思うのは「人には人の、ボカロにはボカロのよさがある」ということです。同じ土俵で比べるよりも、それぞれの特性を活かした曲を作っていったほうが可能性は広がるのかなぁと思ってます。

なかには「ベタ打ちでもはっきり聴こえるし、調声うまいよ」って褒められる。なんてケースもありますし、大切なのは「人に近いパラメータ」ではなく、「人同様にそれぞれの単語が聞き取れるパラメータ」なのだと思います。

雑多な文章ではありますが、自身で編集をしていて思ったことをまとめさせていただきました。長文にお付き合いいただきありがとうございました。


※もちろん、忘れてはいけないのが「好みは千差万別」ですよね。

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