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あたしンちの安心感はもはや異常

皆さんは『あたしンち』をご覧になったことはあるだろうか?
母、父、みかん(娘)、ゆず(息子)からなるタチバナ家という一家を取り巻く日常を描いた漫画であり、その昔は、読売新聞に掲載されていたり地上波でアニメが放送されるなど言わずと知れた作品である。



私と『あたしンち』の出会いは小学生の頃、
かかりつけ医であった小さな病院の待合室の漫画コーナーだった。


その病院の漫画のチョイスセンスは渋く、
『あたしンち』以外はと言うと『笑ゥせぇるすまん』や『美味しんぼ』などが置いてあり
「院長が休憩中に読むやつでは……?」
というラインナップであった。

 成人した今でも渋いと感じる、、

(↑圧倒的渋さ………!!)


今思えば、ここに『あたしンち』が入ってきた事が奇跡とすら感じてしまう。


私なんかは実に単純な子供であった為、読む漫画をまず表紙で判断していた。
今当時の自分に声をかけてやれるなら、
言ってやりたい。

   「表紙で選択肢から却下すなよ!!」と。
   「どっちも名作なんやぞ!!!!!」と。


小学生の自分はそんな事分かるはずもなく、置いてあった中で、1番カラフルで線が丸く優しい感じのした『あたしンち』を選んだ。

画像は14巻と9巻である。

(↑病院では右の9巻ばかりを何故か読んでいた…)

病院で出会ってからというもの、『あたしンち』にむちゃくちゃにハマってしまった。
どれくらいハマったのかと言えば、漫画を全巻揃え公式ファンブックを買ったほどである。
もちろん、昨年11月に発売された最新巻ももれなく買っている。


これほどハマっているのに、私としたことが『あたしンち』の公式YouTubeが開設されていた事に気づいたのが約1年後(昨年12月)のことであった。
「何たる過ち……!」と自責の念を抱きつつ、その約1年間の期間を取り返すように視聴した。

そのため、夜寝る前にベッドで
「じゃあ、『あたしンち』見るか…」
ぐらいのテンションで1本再生したが最後、
私は 朝6時まで見続けてしまったのである。
当然ながら、寝不足も寝不足、超寝不足である。

しかし全くもって後悔していない…!
『あたしンち』を見た事による充足感と満足感、
何より絶大な安心感を得られたからである。
あの異常なほどまでの安心感は何なのか?

私は、自分なりの答えを導き出した。
①タチバナ家を軸としてひたすら描き出される日常
②主人公とも言える母の存在
この2つによるものだと考えたのである。

誰もが1度は経験した事があるであろう事を、橘家の日常として見る…決して変わった生き物が出てくるとか、大きな事件に巻き込まれるみたいな事は起こらない。
(映画版とかになると、母とみかんが入れ替わってしまう、という「君の名は」的な話も存在する)


タイトルを見るだけでも安心感を凄く感じるのだが、その例を1、2示してみる。

どちらもYouTubeから引用したが、どうだろうか?
「母、試着するっ」「みかん、母とお買い物」
である。もう日常風景を描いた究極形態ではないか?

試着するだけ、買い物行くだけでしょ?と思うかもしれない。確かにまとめてしまえばそうである。
けれども、「だけ」だけど「面白い」
     「だけ」ゆえに「安心する」という変哲の無さが『あたしンち』の最大の魅力ではないか?




…思わず、回し者レベルの熱量で語ってしまったが、純粋ないちファンとして、見たことない方は是非見てみてほしい。

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