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自分語りは楽しい

小学生の頃、私はさくらももこさんの作品にハマり、ちびまる子ちゃんはもちろんのこと、エッセイ集など書籍も読み漁っていた。

そしてその頃、なによりもイラストのタッチが大好きだった。大好きだったゆえに、そのタッチを模写することに熱中していた。

しかし、ただ自由帳に模写するとかではない。
当時最新だったDSiの中に(おそらく)デフォルトで入っていた、「うごくメモ帳」というソフトで模写していたのだ。
読んでいる方はこの「うごくメモ帳」という、いにしえのソフトをご存知だろうか。

メモ帳と名前に付けておきながら、音も付けられてほとんどアニメーションぐらいのクオリティのものを作れるソフトだったのだ。
逆に、本当にメモとして使っている人が居たらぜひ会ってみたい。それほど、「うごく」の方に比重のあるソフトだったのだ。


簡単に言えば、パラパラ漫画的なものであるが、めちゃくちゃ上級者は、地上波深夜枠でしれっと新アニメとして放送しても分からんのでは…?というほどの、滑らか過ぎる動きの作品を作っていた。


それをあんなDSiとか3DSから生み出してるのだから凄過ぎる。尋常じゃない枚数(しかもエグい画力のもの)を、あんなに小さな画面で描くなんて、私だったらいいとこ4枚で諦めて二度と開かないことになるのが目に見える。
(でも何気に、今でもDSiを引っ張り出して過去に描いた自作のしょぼいオリジナル作品を見ては笑っている。)


うごメモの話に少し逸れてしまったが、とにかく模写をしては勝手に満足していた。
けれども、模写しているうちにあの簡単そうに見えるタッチは、もともと絵が上手くないと辿りつかない作風だと気付かされた。

つまり、人物のキャラクター化やデフォ化は、人物をしっかりした頭身で描ける技量が無いと難しいと、当時小学生の私は気づいたのだ。



中学に入学すると、私は迷う事なく美術部に入部した。他の部活には見学すら行かず、美術部一択であった。

入部してからというもの静物画や石膏像デッサンに、それはもうむちゃくちゃ真面目に取り組んでいた。だが、デッサンばかりでなく好きなイラストを描く事も全然許されていて、黒板アートやってみたり、切り絵やったり…だいぶ自由な部活だったのだ。


部活動で絵の練習することによって基本的な技量そのものは得られたかもしれない。

が!!!!!
そこからが問題であった。自分のオリジナリティを出すことの難しさに直面した。
イラストの練習はほぼ100%初めは模写から入っていくことで、何となくの描き方のパターンを得ていく。お陰で模写は上手くなったのだが、自分のオリジナリティのあるタッチを生み出すことは難しかった。

こういう時は、つい一緒に活動していた友人と比較してしまって「何で自分はこんな風に出来ないんだろう」と落ち込んだ。でもそのかわり、切り替えも割と早かった。「きっと生まれ持ったセンスなんだろう」と。
正しくはそう思うことで自分を保っていたのかもしれないが、結局オリジナリティのあるタッチは生み出せず、ずるずると大人になってしまった。

はぁ、、オリジナリティって本当に難しい、、
もう、あんまり難しいこと考えてると、
今にも毛ぇ毟りそうなので寝ることにする。

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