小学生から大学生までのスカウト事情

 前回、J下部組織のスカウトマンについて触れましたが今回は小学生から高校生までのスカウトについて書きたいと思います。
 まず小学生からスカウトってなに?って思われるかもしれませんがJリーグのほとんどのチームで下部組織の小学生のチームが存在しています。地域のクラブチームや学校チームに所属している子供達が殆どの中でどうやって小学生の選手を選んでいるのでしょうか。それはそれぞれのJチームの運営するスクールの上手い子やセレクションが殆どです。そこまではサッカーに携わっていればわかる方も多いと思います。
 実はその他に小学生をスカウトするスカウトマンがいるのをご存知でしょうか。正確に言うと小学生だけをスカウトしている訳ではありませんが学生年代をJリーグ各クラブの下部組織に勧誘するスカウトマンがいます。ここで言うスカウトマンはプロへ入団させるスカウトとはまた違うスカウトマンという事になります。そんな仕事がある事を知っている人は少ないのではないでしょうか。
 具体的には地域チームから上手い子を自分のチームに移籍させる訳ですから上手い選手を奪われる側はたまったものではありません。
 スカウトの実務と立ち位置について具体的にお話ししましょう。チームとしてはここで説明しているスカウトは2名若しくは3名いる場合が多いです。プロへ入団させるスカウトよりもレベルが低い人なのかというと、そういう訳でもありません。そもそもスカウトする基準が違います。例えていうなら完成した野菜を並べてどれが1番美味しいか選ぶのがトップチームのスカウトマンだとしたら、まだ熟す前の野菜をどれが1番美味しくなるか初期の段階で選ぶのがここで説明している学生年代のスカウトマンというと分かりやすいかもしれません。
 察すると思いますが後者の方が圧倒的に難しいです。
 さて小学生年代でもやはり1番のスカウトの情報源は口コミとなります。地域の選抜チームやし知り合いの監督やコーチから情報を集めて実際のプレーをみて確認します。
 J下部組織の場合、小学生や中学生それぞれ監督がいるのでそれぞれの監督と連携して相談して決めますので鶴の一声のような権限はないですがアカデミーダイレクターという役職者はその権限があります。アカデミーダイレクターを支えるのがここで説明しているスカウトマンとなります。J下部組織の小学生や中学生や高校生の監督の直属上司にあたるのがアカデミーダイレクターとなります。その為、アカデミーダイレクターとそれを支えるスカウトマンとは関係を良くしておきたいという関係が成り立ちます。そこは普通の企業と同じような感じです。
 次は学生年代のスカウト基準について説明したいと思っています

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