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人生のレシピを組む

飲食の世界の人々と仕事で関わるようになるまでは、彼らの仕事はお店の営業中がすべてだと思っていた。

しかし実際は、事前に考え抜いたレシピを、考え抜いたオペレーションで、いかに営業時間中に実行するかという考え方が重要であることに気付く。それはアスリートにとっての練習と本番の関係性にも近いような気がする。

僕たちが扱っている企画やデザインという仕事も、つい依頼を受けたものにどう返すかがすべてだと思ってしまう。しかしそれはバッターボックスに立ってからどう打ち返すかだけを考えているようなものなので(その経験をひたするするのも新しいことに取り組む時等は大事ではあるけれども)、解決策はもしかしたらIT技術で配球分析することかもしれないし、筋肉のつけ方を変えることかもしれない。忙しさ故に、ロジカルに個人や組織としての仕事の質を高めていくことに盲目的になってしまったりする。

さらにこのような考え方はプライベートの日々の生活にも適用することができるのに、多くの人は仕事とプライベートを気持ちだけではなく技術的にも切り離して考える癖があるので、仕事は極めてロジカルに進行しているのにプライベートではかなりの時間を無為にすごしていることも多いような気がする。

仕事でもプライベートでも、ただ流されるように過ごしている場合は考え方を根本的に変える必要がある(流される意志を持って流されているのは別として)。ただひたすら今を頑張ることの連続で物事を変えていくのではなく、自分の人生を俯瞰して徹底的に考え抜いた「レシピを組む」ことで大局的な視点から行動を規定し、その上で瞬間瞬間に全力を尽くすということ。何かがうまくいかないときは「レシピを組み直す」ことに注力すること。日々は人生の「本番」なので、早朝や休日や夜などにじっくりと「自分のレシピを組む」時間をつくることが大切だと思う。

例えばこの週末で自分が見直したレシピは以下。

5:00 起床/坐禅/シャワー
6:00 ゴールデンタイム(その時最も大事なテーマについて考える時間)

8:00 朝食/家を出る準備

9:00 出社/メール確認/その日のスケジュールを練る
10:00 考える系の仕事

12:30 メール確認
13:00 ランチ
14:00 打合せ/タスク処理系の仕事

18:00 メール確認/勤怠と精算
19:00 退社

20:00 帰宅/夕食/お風呂
21:00 読書/考え事/日記
23:00 就寝

という新しいレシピでの、自分というビークル(乗り物)の試運転を今週から始めた。無理があればレシピを見直して現実的なものに調整していけばいい。

自分にとって最適な「人生のレシピ」を考えることは、結構楽しい。

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