定跡書を捨てよ、詰将棋を解こう 〜最速で初段になる将棋戦術〜
なんだかいろいろと怒られそうなタイトルですね…
今回は、将棋は終盤が大事という話をします。
勝負は終盤で決まる
序盤から優勢を築き、そのまま優位な状態を維持して勝利目前。しかし、最後の最後にうっかりミスをして逆転負けしてしまった…。
そんな経験、将棋を指していればよくありますよね。
将棋は一手で形勢が入れ替わることが頻繁に起こり、それは終盤になればなるほど起きやすくなります。
終盤に近づくほど一手の価値が大きく重要度が高いと言えます。
有段者になってくると、終盤でのミスが減り、形勢が入れ替わるような手が出現する可能性が低くなってくるので、序盤や中盤で優位に立っておく価値が上がります。
しかし、級位者の場合、終盤で形勢が入れ替わる手が頻繁に出現します。
序盤、中盤で不利になっても、終盤で形勢有利になるチャンスが来るということです。
なので、終盤力を上げれば、勝率も一気に上がっていきます。
極端な言い方をしてしまうと、級位者の場合、ほとんど終盤力の差で勝負が決まると言ってもいいです。
テレビの将棋番組で、プロ同士の対局で投了した局面から、投了した側をプロが持ち、勝利した側を将棋好きのタレントが持って対局するという企画がありました。
対局した結果、なんとプロが勝ってしまいました。
終盤力に差があると、投了した局面からもひっくり返ってしまうものなのです。
詰みから学習しよう
将棋は終盤が重要ということから、将棋の学習は
終盤 → 中盤 → 序盤
の順番で行うのが良いと筆者は考えています。
終盤の中でも、まず最初に学んでおきたいのが詰みです。
詰みの形をたくさん知っておくことは、勝つために非常に重要です。
例えば、もし頭金しか詰みの形を知らないとしたら、相手玉を追い詰める段階になった時、頭金の手順しか読めないことになります。
頭金以外で詰まして勝つ手順があっても、それを考えつくことはなく、すべて逃すことになってしまいます。
これでは大きなハンデを抱えることになってしまい、勝率も大きく下がってしまうでしょう。
詰みの学習は、定番ではありますが、詰将棋がおすすめです。
いくつか例題を出します。(解答は文末に記載)
初段になるためには一目で見えて欲しい、実戦でよく出てくる詰み形です。
これが一目で見えなかった方は、序盤の戦法の勉強を一旦止めて、まず詰将棋をやりましょう。
具体的な詰将棋学習法
ここから、筆者のおすすめする詰将棋学習法を紹介します。
この詰将棋学習は、詰みの手筋を覚えることが目的です。
1. まず、詰将棋の問題を用意します。本でもアプリでもWebサイトでも、詰将棋のコンテンツはたくさんありますので、探してみましょう。
2. 1手〜7手詰めくらいを選びましょう。
初級者の方は1手〜3手詰めくらいがいいでしょう。
3. 問題を解いていきましょう。
分からない問題に長い時間使う必要はありません。
あくまでも覚えることが目的です。英単語を覚える感覚で、すぐに答えを見て構いません。考える時間は、1問あたり最大でも1分くらいでいいです。
4. 解けなかった問題、一目で答えがわからなかった問題をメモしましょう。本ならページ番号、アプリなら画面キャプチャ、WebならURLなどです。
5. 1週間後、メモした問題をもう一度解きましょう。
6. さらに1ヶ月後、メモした問題をもう一度解きましょう。
人は忘れるものです。答えを見た瞬間は覚えていても、時間が経つと忘れます。思い出そうとすることで記憶に定着しますので、復習が重要です。
最終的に、全ての問題が一目で答えがわかるようにしましょう。
新しい問題を見た時、勝手に詰みの手順が浮かんできたら、その詰みの手筋は完全に身に付いたと言えるでしょう。
とは言え、詰将棋は嫌い、という方もいらっしゃるかと思います。
将棋を楽しむことが一番ですので、辛かったら無理して続けることはありません。
上達する方法はさまざまありますので、一つの例として参考にしていただければと思います。
まとめ
終盤に近づくほど一手の価値が大きく重要度が高い
級位者は終盤力を上げれば勝率が大きく上がる
将棋の学習は終盤 → 中盤 → 序盤の順番がおすすめ、まずは詰みから
詰みの手筋を覚えよう
一度覚えたことも復習する
詰将棋の解答
1問目:▲1一飛成△同玉▲2二金 まで
2問目:▲4一金△同玉▲4二銀△5二玉▲3三銀成△5一玉▲4二飛成 まで
3問目:▲2四桂△同歩▲4一角△2二玉▲2三金△3一玉▲3二金 まで
将棋ウォーズ運営チーム ハル
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