苦境から生まれた戦法①
奨励会に入った当初、いつもいつも香落ちが勝てませんでした。
下手を持って居飛車を指すと、どうしても違和感のある駒組みになってしまい、簡単に捌かれてしまいます。
古くからある香落ち定跡や、飯島流、相振り飛車など、色々試してはいたのですが、どれもしっくり来ず、入会してから2年、一度も昇級出来ず6級で辛い思いをしました。
同期で入ったメンツに香落ちで負かされると本当に自信を無くします。何か打開策は無いのか……
ある時、有段者の先輩方が例会で指した将棋の反省会をしている所を見かけました。手合いは香落ちです。
局面はこのように進んでいて、下手の手番です。
下手の次の一手、私と同年代かそれより上の奨励会員なら知ってるかも知れませんが、初見だとかなり驚きの一手です。
▲3六歩!!
三間飛車相手にやってこいとばかりに飛車のコビンを開けるのが、知る人ぞ知る下手の秘手でした。
まるで挑発ともとれるこの一手ですが、△3五歩は大丈夫なのでしょうか…??
続きは次回にて。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?