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活動レポート(6/7)「再開に向けた情報交換会」

6月7日(日)午前中に、再開に向けた情報交換会の第2回を行いました。

今回は、北海道札幌市の扇谷記念スタジオ・シアターZOOの斎藤歩さんから現場の話を共有していただきました。

札幌は日本全国のなかでも、新型コロナウイルスに関する状況の変化がもっとも早く、そして大きい地域です。

斎藤さんは、まず2月末に公演主催者として公演中止の判断を迫られました。全10回公演のうちの最後の2回公演を中止。週末の公演が既に満席、さらに道外からの来場予定者も多く居たため「感染が広がっている地域へお招きすることもできない」と考え決断したということでした。

その後シアターZOOでは、3月中の公演の延期、中止が続いたあと、消毒等の予防策に加えて「45分に1度換気を行う演出」の工夫を施すなどして上演を行ったこともありましたが、4月20日以降は稽古場も含めて閉館となりました。

6月1日からは、消毒や検温など利用者に一連の感染防止の取り組みを課した上で、稽古場利用を再開しています。

この間、劇場が所在するビルの上階の住民の皆さんへの告知を行うなど、日頃からの関係づくりを背景に良好な関係を保っているとのことでした。(一方で他の複数の劇場からはクレームが来たという報告もありました)

再開にあたっては、札幌市内の公立劇場のスタッフの方と随時情報交換をしたり、「演劇創造都市札幌プロジェクト」のメンバーとも意見交換をしながら、進めているということでした。

その後、各劇場から、他の劇場に確認したいこと質問したいことについて情報交換・意見交換を行いました。

(出た話題)
・感染防止マニュアルの作成如何について
・サーモグラフィーの導入について
・劇場の支援会員・支持会員への対応
・客席の配置について
・利用料金の考え方について
・来場者情報の収集・管理について
・感染予防を踏まえた新規企画立案の考え方
・利用団体との意識共有をどのように図れるか

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会議の終盤で深く話し合ったのは、実際に感染が起きた時に、社会に向けてどう対処していくのかという点です。

民間小劇場の利用団体の中には、いわゆるアマチュアの団体や、まだプロになる前の学生団体(ユニット)などもあります。劇場側としてこれまで、利用団体の構成員全員に対して何らかの認識を共有してもらうことの難しさを感じることもありました。
他方、5/31に韓国の演劇人の方から聞いた話で印象的だったのが、集団としての防疫意識の持ち方です。

最大限努力して、なおゼロにはならないリスクに向き合うためには、まず今の段階から、私たちが劇場としてとっている具体的な予防策をしっかり広報していくこと、また、高い予防意識を持って活動していることを劇場に関わる様々な方たちに、近い方々から伝えていくことだともいえます。

こうした活動レポートも、私たちのリスクへの取り組みそれ自体でもあるということです。今後もクラウドファンディングを通して、現場での取り組みを皆さまにお伝えしていきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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