戦争の終わり、シベリア帰りの祖父

 8 月15日、今日は終戦記念日です、終戦記念と言うと私は亡くなった祖父を思い出します。
 寡黙すぎる人で、戦争に関する話は全くと言っていいほど聞けなかったのですが、シベリア抑留されていたっていうのは聞きました。
 かなり嫌な思い出だったのか、その思い出話をしてくれることはほとんどありませんでした。1度だけ話してくれたことがあったのですが、小さかったので、うっすらとしか覚えていません
 覚えているのは、「仲間がようさん(たくさん)おらんくなった」「ほんまにしんどかったで」ということば。

 ほとんど冗談を言うことがない人だったのですが、「寒いから早くトイレを済まさんと、あそこが凍る」みたいな冗談を言ってたのが印象に残っています。戦争の話を聞いたのはそれっきりでした。
 その後、国からシベリア抑留者に対して書状が送られたんですが、それを綺麗な額縁に飾り、「こんな紙切れでももらえて嬉しい」と言っていたのを覚えています。
 ほとんど喋らない人だったので、その性格が元々だったのか、戦争の辛い記憶が、そういう性格にさせたのかは最後までわかりませんでした。今思うと戦争の話もっと聞いておけばよかったですね。



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