男から見る女の人生のエグさ

今僕はホテルでバイトをしている。

で、今年にフロントに社員としてゴリゴリの正統派美人が入社した。
オスの10人中10人がはっとするぐらいの、ザ・男の子が妄想するわかりやすい美人である。

短大卒なので一般的な新卒よりも当然若いし、黒髪長ポニーテールだし、化粧っ気がないナチュラルメイクだし、華奢な体でおっとりフワフワした性格で、内気だけど(作り笑いとはいえ)笑顔がかわいいし。
これで仮に巨乳だったら完全にただのフィクションから抜け出てきた都合のいい美人である。

無論所詮は一般人なので、美人とはいえよくよく見てみるとそこまで完璧な美人でもなかったりするのだが。


きっと採用の際も、ごりっごりの顔採用だったのだろう。


彼女がフロントに立っているだけで、或いはバックヤードをウロチョロしているだけで、場が華やかになる。男性社員のおっさんたちがデレデレの笑顔になる。


美人は偉大である。




で、ここで思うのが、「用済みになった」他の女性社員たちの心境である。


件の美人が入社してくる前にもフロント部門には当然「花」の役割を与えられた新卒採用っぽい若めの女子社員達はいた。

めんどくさくなってきたので件の美人をSさんとするが、Sさんが入社してくるまでは彼女ら女子社員達は必要な存在だった。
しかしSさんが入社してきた今となっては、彼女らはSさんの下位互換でしかない。

確かに一応はフロント部門の女子社員達だって裏方業務はするわけだけども、泥臭い仕事は基本オジサン社員達がやってしまうわけで、女子社員達に期待されるのはあくまでのフロントの「花」としての存在感だ。




ホテルのフロントで「花」として働いていて、Sさんが入社してくるまでは自分こそが狭い職場のアイドルだった。オジサン社員達も優しくしてくれた。

でもしかし、ある日突然自分よりも若くて、圧倒的に美人なSさんが入社してきた。明らかに顔面一発採用。

職場のオジサン達はデレッデレで、パートのオバサン達までもがSちゃんは美人だ美人だと連呼している。

自分はそんな事言われたこともないのに。

自分は必死に髪も整えてメイクもバッチリなのに、Sさんは髪は黒色の伸ばしっぱなし。メイクも最小限。
なのに「雌戦闘力」はSさんの方が明らかに上。
男からしたらむしろ、Sさんのそんな素朴っぽい感じが大好物すぎる。


……。


これ、僕が古参女子社員の立場ならキッツイなあ……と思う。




だからなんなんだって話であるけども、要は、今回言いたかったのはほんとマジでそれだけである。

うわーキッツイなあ(他人事)みたいな。