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初心者に贈る作曲論



SHO+XENONです。

だいぶ前になりますが、
作曲講座なるものをやってくれと言われてやったことがあります。

どうやったら作曲ができるようになるのか?
これはきっと、「やってみたいけど分からない人」にとっては、
喉から手が出るほど知りたい情報だと思います。

でも実は、これを作曲家に訊くのは悪手だったりします。
何故かと言うと、、、

「どうやったら呼吸ってできますか?」

と訊かれているのに似ているからです。

……。
いやいや、さすがにそれは大げさだろうと思うかも知れませんね。
では、もう少しリアルな言い方にしましょう。

「どうやったら自転車に乗れるようになりますか?」

もし貴方が自転車に乗れないなら分からなくて当たり前ですが、
乗れるのなら、ぜひこの質問に答えてみてください。

難しいでしょ?

作曲家にとって作曲は、自転車に乗ることに似ています。
自転車に乗るためには、確かに自転車に乗ろうとしないといけません。
しかし、跨ってしまえば、自然と運転ができてしまいます。
この感覚を、できない人と共有するのはとても難しい。

ですので、私はこれをできるだけ、
脳味噌の構造を前提にして、精神的な部分から説明するようにしています。

そのためか、私の講義は「漫談みたい」と言われました。
その一方で、「本当に知りたかったことを教えてもらえた」と好評でした。

あ、先に言っておきます。有料記事です。
でも、言いたいことの全体の8割くらいは無料で公開します。
そしてその8割さえあれば、最初の一歩くらいは踏み出せます。
つまり、無料部分だけ読んでも充分なくらいの記事を書いています。

つまり、ラーメンそのものは無料で提供します、
でもトッピングを追加する時だけお金取ります、って感じです。

では、まずはラーメンの部分、始めます。

作曲とはなんぞや

ものすごく基本的な話。作曲とは?
実は皆結構ここからすでに分かっていなかったりします。
貴方はちゃんと分かってますか?

もう少し具体的に言うと、
作曲と編曲の違いって分かってる?
ってことです。

多くの人が思っている作曲は、作編曲のことを指していたりします。
楽曲の音全てを作ることを作曲だと思っている人が大変多いです。

作曲は、もっとシンプルかつベーシックな部分を作ることを指します。
具体的には、メインのメロディとコードの部分だけが作曲に当たります。
というか極論、メロディさえ作れればもう作曲です

つまり、自分のオリジナルのメロディが鼻歌で歌えて、
それを何らかの形で残せれば、はい作曲完了!ってわけです。

そこから先、ギターだったりドラムだったりのパートを作り上げ、
楽曲そのものの完成形まで作り上げるのは、編曲という作業になります。

漫画で言えば、原作・ネームが作曲、作画が編曲です。

これだったらなんかできそうでしょ?

でも、そうは言ったって、これがなかなか難しい。
メロディを考え出すっていっても、それってどうすりゃいいの?って。

例えば、山に登ったとしましょう。
頑張って登った山のてっぺんに着いたら、凄い景色が広がっていて、
それにすごく感動したとしましょう。

そんな時、なんだか急に頭の中に、BGMが流れてきたりしません?
よくある映画のワンシーンなんかだとこういう曲が流れてるな~みたいな。

それがアウトプットできるなら、それが作曲です。

音楽脳を作る

この感覚を掴むには、映画やゲームなどでそういうシーンをいくつも見る、
好き嫌い問わず様々な音楽を聴くなど、
「音の表現」についてたくさんの情報を持っていなければなりません。

普段だったら流し聴きするような音楽も、
意識して様々な情景を思い描きながら聴くことになります。
その経験が重なっていくと、自然と脳の中に、
情景にマッチした音楽が溢れてくるようになっていきます。

このように、まずは自分自身の脳味噌を、
音楽が自然に溢れてくるように改造しなければなりません。

もしかしたら、この段階でもう発狂する人が出てくるかも知れません。
意識して音楽を聴くということを今までやったことがない人にとっては、
この作業はとても気合を必要とする疲れるものになるからです。
時間もかかりますし、いつ終わるのかも分からない作業です。

そんなまどろっこしいことしないで、
簡単に曲が作れるような裏ワザを知りたいと思うかも知れません。

それを求めるようになったら、「才能がない」と思って諦めてください。

抜群の感性があれば、いきなり素晴らしい曲が書けるかも知れません。
しかし、曲を書く、あるいは書けるようになるために必要なのは、
実は「知識」と「考え方」の二つしかありません。
感性は必ずしも必要ではないのです。

ここで今鍛えようとしているのは、少しの知識と、多くの考え方の部分。
脳味噌がそういう構造になれば、自然と音に馴染むことができるという、
いわば「身体に覚えさせている」段階なのです。

「身体が覚える」ことを拒否するようであれば、
その人はもうこれ以上何も習得することはできません。
ですから、諦めた方が良いのです。

逆に、意識的に音楽を聴くようになって、
それが次第に面白くなっていった人や、
だんだん目に映る景色に音楽が湧くようになってきた人は、
少なくとも必要最低限の才能が備わっていることを保証します。

作曲にかかわらず何でもそうですが、裏ワザを求め始めたら、
自分には才能がないという自白と同じです。
なんだかんだで「継続すること」が一番の早道です。
あとは歩き方が速いか遅いかだけです。

最初の1曲を作る

作曲をできるようになるにあたって、最大の難関なのが、
「最初の1曲を作ること」
です。

目で見た情景に音楽が頭の中で鳴るようになっても、
それをアウトプットするにはまだまだ足りないものがあります。

もし、何かしらの楽器をやったことがあるのなら、
コードのことは特に勉強することがなくとも、
多少なりとも感覚でつかめるかも知れません。

しかし、特にそういう経験がない場合、
コードの理論や感覚を一から学ばねばなりません。

軽音楽部などで作曲ができる人でも、
意外と音楽理論をちゃんと勉強している人は少数です。
それでも経験則からなんとなく分かっている人は少なくありません。

しかし楽器などに触れたことがない人は、
しっかりと知識を養い、頭で考え出して、
自分のイメージを形にしていかねばなりません。

とはいえ、実はそんなに難しいことはありません。
いつかはハイレベルな知識を要求されることにはなりますが、
小中学校の音楽の教科書に書いてある程度の知識さえあれば、
作曲をすることは充分に可能
です。

なので、必要最低限の音楽理論の知識が欲しいのであれば、
小中学校の頃の音楽の教科書を引っ張り出しましょう。
また、現状はネットでいくらでも検索できます
この時点ではわざわざ専門書を買うまでもありません。

必要最低限の知識と、自分の頭の中の音がリンクしたら、
いよいよ最初の1曲を作り上げます。

ここで心がける必要があるのは、
ワンフレーズでも良いこと
編曲の必要はないこと、の2点です。

ついつい格好つけて、最初からカッコイイ曲を書きたくなります。
恐らくは「こういう曲を書いてみたい」というお手本があるはずで、
そのお手本は得てしてとてもカッコイイものですから、
そういう素晴らしい作品を自分で書いてみたくなるものです。

ですが貴方は、今初めて自分の曲を書こうとしているのです。

プロ野球の素晴らしい選手が、
初めて投げた球が150km/hを超えていたわけでも、
150km/hの球をバットで打つことができたわけでもありません。

素晴らしい陸上選手が、
最初から100mを10秒で走れたわけでもありません。

素晴らしいボクシングの選手が、
最初にグローブを付けた時から負けたことがないわけでもありません。

誰でも最初の一歩は、決してカッコイイものではないのです。

しかし、最初の一歩の何が素晴らしいかと言えば、
その一歩を踏み出したことそのものこそがです。
世の中の多くの人が、その一歩を踏み出すことなく道を諦めます。
一歩を踏み出せたその時点で、多くの人より前にいるのです。

その最初の1曲は恐らく、
後に黒歴史として葬りたくなるようなものになるでしょう。
しかし、その1曲が存在しない限り、
貴方は未来永劫、作曲ができる自分にはなり得ないのです。

とにかく、コードが間違っていようが、
メロディの流れが多少おかしかろうが、
一度「これで完成」と言えるレベルまで、曲を作ってみましょう。
作り上げないことには、その曲を将来より良くすることすらできません。

メロディとコードが組み合わさり、
それが譜面なりデータなり音声なりで形になれば、
貴方の楽曲第1号はその瞬間この世に生を受けます。

完璧主義に陥ってはいけません。
もしかしたら夢を壊してしまうかも知れませんが、
この世に存在する楽曲はどれ一つとして、完璧ではありません。

私もご多分に漏れず、また誰に訊いても同じ答えになりますが、
「締切さえなければもっと拘りたかった」と言うでしょう。
しかし、その考えに囚われると、一生作品は完成しません

まして最初の1曲が完璧になど絶対になり得ません。
ですから、○月○日までに曲を完成させると予め決めてしまいましょう

そしてその日が来たら、出来栄えがどんなものであっても、
そこで完成と見なして、誰かに聴いてもらいましょう

きっと恥をかきます。
分かりやすいお世辞を言われるか、さんざんこき下ろされます。
それでも、貴方は多くの人ができなかったことを一つやり遂げました。
その時点で、貴方には才能があります

ここまで読んだ貴方がすべきこと

さあ、ここまで読んだ貴方なら、もう何をすべきか分かるでしょう。
ここで確認のためにまとめてみましょう。

1. 色んな音楽をたくさん、意識して聴こう(ゲームや映画なども含む)
2. 目で見た情景に脳内BGMが鳴るようになろう
3. ごくごく基本的な音楽理論を学ぼう(小中学校の教科書レベル)
4. とにかく1曲作ろう

以上4点です。

1.や2.に関しても、あまりに長期間に渡っての勉強は必要ありません。
土日のうち数時間を使うにしても、1~2ヶ月あれば充分なはずです。
一応長く見積もって3ヶ月といったところでしょうか。

3.も、教科書やテキスト、サイトさえ見つかれば、
1日あれば充分に理解できる程度のボリュームです。

ということは、今から始めても、
教科書やウェブサイトなどの情報集めの時間も含めても、
遅くとも半年後には1曲できているはずです。

さあ、ここで4つのすべきことに、
さらに0番目を加えましょう。

そう、曲が完成するであろう日を逆算で割り出し、
今すぐにカレンダーに書き込むことです。

書き込んだらもう貴方は逃げられません。
その日を以て貴方は作曲家になるのです。

ここまで読んだ貴方ならきっとそうなるはずです。
頑張ってください。


ここからは……販促

以上を以て、無料記事は終了です。
ここからは有料記事になります。

でも先に述べましたが、ここまで読めば充分です。
わざわざお金を払って記事を読まなくても、
最初の1曲を作曲することは可能です。

それでもまだ、知りたいことがあるのなら……。

やめとけと言っているのに、
最初の1曲からカッコイイ曲を作りたいなんて、
そんな欲にまみれているのなら……。

3,000円ポッキリで教えちゃいましょう、そのコツを。
そして必要なことを。
プロレベルにさえ達することもできる最初の一歩を。

3,000円という価格を「やべぇ、高い!」と思ったのなら、
払わないほうがお得です。

ですが、例えば毎日自動販売機に150円支払っているのなら、
それをたった20日間我慢すれば良いだけの金額です。
あるいは、飲み会1回分程度と言えるかも知れません。

たったそれだけで、一生モノの知識が手に入ります。
缶コーヒーや飲み会はその場限りの出費になりますが、
今回得られる知識は一生残りますし、
場合によっては貴方に何千倍もの収入をもたらし得ます。

もう一言付け加えましょう。
今回無料で公開した今までの内容も、
本来なら3,000円以上の授業料を払ってやっと聞ける内容です。

学校に行ったり習い事を習ったり、講演を聞きに行ったりすれば、
累計でその何百倍、あるいは何千倍もかかることでしょう。
少なくとも私は音楽学校に200万円は支払いました。
それとはもはや比較のしようもないことですね。

さあ、心は決まりましたか?
貴方はもう作曲ができるようになると約束されているようなものです。
ここまでであっても、この先に進むことになっても、
ここまで読んだことを後悔はしないでしょう。

SHO+XENONでした。



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