地域おこし協力隊がやりたいことをするために大切な3つのこと

 こんにちは!元地域おこし協力隊で、地域の案内所・迎賓館となる宿「玉村屋」を運営しているショーです。

 自分の地域おこし協力隊としての活動を振り返って、お伝えしたいことを書いているシリーズ第3段は「地域おこし協力隊がやりたいことをするために必要な3つのこと」についてお話したいと思います。

 地域おこし協力隊として活動するときに本当に大切な3つは

① 地域の人の望んでいる未来に共感する
② 行政の人が評価される、行政の人に評価されるような関わり方をする
③ 自分のやりたいこと・好きなことを言語化、ビジュアル化する

にまとめることができると思います。

① 地域の人の望んでいる未来に共感する

 協力隊は「自己実現をするために活動しているのではない」ということだけ最初にお伝えします。あくまで「地域おこし」として、活動しているので、おこしたかどうかの基準はおいといたとしても「地域の人が嫌がること」をしてはいけないと思います。
 例えば、地域の人が「人に来てほしくない。静かに暮らしたい」と思っている地域に、ホテルを作って、人が多く訪れるようになったらどうなるでしょうか。地域の人からすると「静かに暮らしていた地域を荒らされた」と、『地域おこし協力隊=敵』みたいな構図ができてしまいます。
 協力隊は、行政事業の一環としてやっているので、地域の人から敵と思われる事業をやっていくことなんて許されるはずがありません。
 つまり、自分がやりたいと思っても行政として味方してもらうことができず「やりたいことができない」状態になるのです。
 逆に地域の人に味方してもらえると、地域の人から行政にお願いしてくれることもあったりします。

② 行政の人が評価される、行政の人に評価されるような関わり方をする

 その前に、行政で事業を進める場合の流れについて説明します。
 協力隊のやりたい事業(予算が必要なやつ)は、
①協力隊が協力隊の担当者に説明する
②担当者が書類を作って、上司に相談する
③上司が課長(or部長)に相談する
④課長(or部長)が財政課長(or財政部長)の査定を受け
⑤さらに町長(or市長or村長)の査定を受ける
という過程を経て、予算化されるのです。
 一言で言うなら、「めんどくさい」
 
なので、それを通してくれる担当者には本当に、感謝しかないわけですが、、、担当者も人間です。自分の評価が上がったら嬉しいですよね。なので、担当者の評価が上がるような企画を日々出してあげると、担当者としては多少頑張ったとしても、事業を上司に通してあげようと思うはず。
 そして、協力隊自身も常々、行政から評価されるような活動の仕方をしていると、「普段頑張ってるからなぁ」ということで、お願いも聞いてもらいやすくなります。
 ちなみに、うちの宿の改修のときに、予算上いろいろ思ってたところを削られている最中に、「ナカタニくん、いつも頑張ってるからなぁ、削りすぎてやる気なくしちゃったら可愛そうだし」ということで、町長が予算を上乗せしてくれました。

③ 自分のやりたいこと・好きなことを言語化、ビジュアル化する

 自分のやりたいことは、胸に秘めているだけでは実現しません。他人に共感してもらおうとするなら、なおさら。つまり、ちゃんと言葉にして表現する。そして、行政で活動している協力隊にとっては、「書類に残す」という作業がとても大事になってきます。なぜなら行政では書類を回覧して、決裁を取っているから、回す書類が必要なんです。


このあたりを一言でまとめるなら、
「やりたいことがあるときにだけ頑張るのではなく、日々からコツコツと活動し、信頼を得ること」ということ。
そして「自分が活動できるのは、地域の人や行政の担当者のおかげという感謝の気持ち」を忘れないこと

そういうこと日々怠らずにやっていれば、参加費20万円の研修に参加したい!と伝えた時に、どうしたら参加できるかを一緒になって考えてくれると思います。


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