言いたいことも言えない、こんな世の中で大切なこと

世の中、立場の所為で書けないことたくさんあるんだなぁとか思いつつ。

コンピュータエンジニア人生としては、30年以上関わってきていますので、思ったよりいろいろなことを知っています。ただ、ほとんどすべてのことをアウトプットできずにいて、もやもやしていることも事実です。理由は、25年近くを会社生活で過ごしてしまっているがための、守秘義務的なあれです。多くは会社で得た知識と知見、お客様の情報などです。これらのうち、お客様の情報は特に秘匿せざるをえません。面白い情報はこっちのほうがたくさんあるんですが、そうもいかない。でも、死ぬ前にまとめておきたい気持ちもあります。

前職時代は、偏った業界にいたお陰で、そのへんの闇を体験することができました。今は、ありとあらゆる業種・業界で、小さなベンチャーから日本でも有数の大企業まで支援しています。これまで知らなかった多くの業界があって、業界に詳しい人たちから、多くの情報を得ています。とてもおもしろいんですが、これらも全部書けません。せっかく、全部メモしてるのに。まだ、自分の身がとても可愛いので。せめて子どもたちが、みんな独り立ちするまでは、みたいなところがあります。

それでも、なんとか、よりすぐりの、しかもどこだってばれないような、ディープそうでいて、結構上澄み部分のあれだけをちょっとすくっては、アウトプットしています。

なんだ、この前置きは感ありますが、前置きです。

最近、「それやっちゃ駄目」という言葉を毎日、エンジニアに伝えています。いわゆるアンチパターンなんですが、アンチパターンとしても公表されていないケースなので、情報のソースがありません。なんと言っても「この機能はサポートしていません」という公表がないのです。まぁそうですよね、あえてできないことを「できません」って書きゃしませんよね。

まともなエンジニアなら、ソースのないことをわざわざいいません。アンチパターンとして公開されているならまだしも、それすらもないですから。対抗する競合企業から「これできません」って言われても、都合の良いように解釈して、できねぇって言ってるだけじゃないの？みたいになるので、話を聞いてもらえないこともあります。

しかもこれ、アンチパターンなのに、公式には、さも実装できそうな感じで書かれているのでホント困ります。特殊な限定された環境用に利用するためにある技術なんです。

でも、これが安い。抜群に。

そりゃ限定的な機能ですからね。で、検証もせずに「安い」ってだけで乗っかっていく企業も多い。そして、炎上する。エンジニアは保身のためにも、やっちゃいけないことを多く学んで、正しい選択肢へ導いてほしいです。説得して納得させることも、エンジニアの仕事の１つです。説得することはオススメしませんが、交渉力などないと、自滅の一途です。コミュニケーション能力は、自分の身を守るための一助となりますので、がんばって身につけましょう。

正しい情報は隠れていることが多いです。この正しい情報へアクセスできるためには、対人能力が物を言うことも多いです。一般的には公開されていないが、これ絶対やっちゃ駄目ってことは、世の中に多くあります。でも、それをあえて言えない立場の人も多いことを理解して、うまく立ち居振る舞いを身に着けてほしいです。

お前がここに書けばいいじゃんって言われるかもしれませんが、「言わないでね」って言われていることを、公開するわけにはいきませんので、ごめんなさいましね。とにもかくにも

「安いものには、安いなりの理由がある」

ってことです。相場から外れてたら、なんかおかしいと考え込んでください。