頭痛ぐらいで、と言わないで
皆さんは群発頭痛をご存知でしょうか。
よくある片頭痛を思い浮かべる人もいるかもしれません。
しかし、群発頭痛は「世界三大激痛」の1つとも言われている程の頭痛です。
それ程の痛みなのに他の頭痛に比べ、群発頭痛の名前はあまり知られていません。「頭痛」とだけ聞くと「たかが頭痛」や「仕事を休むほどではない」など考える人もいるのが現状です。
そこで、群発頭痛の正しい知識を少しでも知ってもらえるよう記事を書きました。
ざっくりと頭痛の種類などにも触れ、群発頭痛持ちである作者自身の経験も含め詳しく解説していきます。
頭痛の種類
まず、頭痛は大きく一次性頭痛と二次性頭痛に分けられます。
一次性頭痛が一般的に「頭痛持ち」と呼ばれる場合の頭痛です。
二次性頭痛はくも膜下出血などの脳の病気で起こる頭痛です。
こちらでは一次性頭痛について解説していきます。
群発頭痛
ここからは、群発頭痛持ちである作者自身の経験も含め記述していきます。
<特徴>
群発頭痛の痛みは「目をえぐられるような痛み」とよく言われます。
実際、私も『目玉を取ってしまいたい!』と何度も思ったことがあります。
片頭痛は動くと痛みが増すため安静にするのが良いとされていますが、群発頭痛の場合、痛みでじっとしていられないことが多いです。
せわしなく動き回ったり壁に頭を打ち付けたりする人もいます。
私の場合、安静にしていても動き回っても群発頭痛の場合は変わらない為、痛みでどうにかなってしまわないように動いたり、別の痛みを加えたくなるといった感じです。
発作時は頭痛の痛みが強すぎて頭を壁に打ち付けても足を殴っても、たいして痛く感じません。正直、発作中何度か「死ぬかも」とか「死んだほうがましかも」と考えたことがあります。「大丈夫」「あと数十分すれば治まる」と自身に言い聞かせ、なんとかやり過ごしています。
<治療法>
発作自体を起こさないようにする予防法は確立されていません。
病院を受診すれば飲み薬は処方されると思いますが、発作時の痛みが非常に強い為鎮痛薬では対処が難しいと言われています。
私も発作時に鎮痛薬を飲んでいますが、変化が明確にあるかと聞かれると何とも言えません。
薬にも種類はあり、自分に合うものを地道に探すしかないのかもしれません。
鎮痛薬の他に対処法として、注射薬や医療用酸素の吸入などもあります。
注射薬は1日2回まで保険適用されています。
酸素吸入は2018年に在宅酸素療法の保険適用が認められました。
酸素吸入に関してはこちらの記事が詳しく、わかりやすいです。
⁕ここで作者自身の群発頭痛遍歴をさくっと紹介いたします⁕
(興味のない人は読み飛ばしてください。)
大学1年夏:群発頭痛発症
明け方に発作で起きて、数十分激痛に耐えそのまま疲れて気絶するように再入眠→アラームで起床→通学を繰り返していました。
大学4年間は毎年初夏から真夏にかけて群発期に入っていました。
ずっと受診しようか迷いながらも、勉強やバイト(あと遊び)に追われ、発作が治まれば疲れはあるものの普通に生活ができていたこともあり受診しないまま3年が過ぎます。
大学4年初夏:頭痛外来を受診
当時医療系大学に通っており4年次に実習があった為、病院受診を決意。
自分で調べていたこともあり薄々群発頭痛だとわかりつつも、ここで初めてちゃんと診断を受けます。(ちなみに、ここで初めてMRIを受けました。噂通り工事現場のような音がしましたが眠気が勝ちました。)
処方されたのは発作時に服薬する鎮痛薬のみ。
結局実習中の朝にも発作はありましたがなんとかやり過ごしていました。
そして大学卒業し群発期が変わっていきます。(24~25歳の頃は記憶があいまいで発作があったかなかったかぐらいしか覚えていません。)
23歳の年:3月~4月 24歳:なし 25歳:時期不明 26歳:なし
27歳:1月 28歳:なし 29歳:6月~7月
学生時代は早朝に発作が起こることが多かったですが、最近は起きてから数時間後だったりパターン化されていなかったり様々です。
私の場合発作の誘因として、お風呂(湯舟につかる)が挙げられます。
その為、群発期はシャワーのみにしたり岩盤浴やマッサージなど体を温め血行を良くするものを避けています。
最後に
群発頭痛について少しは知っていただけたでしょうか?
今回は群発頭痛に焦点を置き強烈な痛みだとお話してきましたが、片頭痛も緊張性頭痛も辛い頭痛に変わりはありません。
国民の3人に1人は頭痛持ちだと言われています。
頭痛持ちの中にも「頭痛くらいで仕事を休むのは申し訳ない」や「周りに言いづらい」と思っている人も少なくないでしょう。
私が学生時代病院に行くのを躊躇ったのは「頭痛くらいで」という気持ちがあったからというのもあります。
私は、今の職場に入って初めて群発期が来た時に、頭痛持ちであることを上司に話しました。群発頭痛であることを知っている人はごく僅かですが、上司の全員が「頭痛くらいで」と言わずちゃんと知ろうとしてくれたことに救われました。
この記事を読んでいただけたという事は、少なからず頭痛について知ろうとしてくれたということでしょう。頭痛持ちの1人として感謝申し上げます。
いろいろと書いてきましたが、もちろん個人差があり頭痛の程度や頻度、原因などさまざまです。その人1人1人のことを知ろうとしてくれる人が少しでも増えることを願っています。
ここまで読んでいただき、誠にありがとうございました。
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