米国市場環境(2021年8月)

<定点観測>

• 米国株式市場:2021年8月はS&P500が2.9%上昇、DJIが1.2%上昇、NASDAQが4%上昇;いずれの指標も一時史上最高値更新

• 背景として、大手企業の好業績、雇用統計の改善、インフラ投資法案の進展など;懸念材料として、デルタ株の感染拡大、景気回復の鈍化など

• IPO: 8月は9社(2021年累計279社;年418社ペース)

• ベンチャー資金調達(米国IPO週報の集計):8月は200社(前年同月比同水準)、$21B(同22%増)

○ ICTインフラ/エンタプライズ/マーケティングが32%、フィンテックが20%、ライフサイエンス/ヘルスケアが15%、教育/人材/働き方が11%を占めた(金額ベース)

○ $500Mを超える大型資金調達は、Databricks(データ統合解析)、Chime(モバイル銀行)、Eruditus/Emeritus(エグゼクティブ教育プログラム)、Branch(給与即日支払)、Carta(株式/資本構成管理)など

• 失業率:5月5.8% → 6月5.9%(微増)→ 7月5.4%(着実に改善)

• 米10年国債:6月末1.44%(14bp低下) →7月末1.24%(20bp低下)→8月末1.30%(6bp上昇)

• 米ドル(JPY/USD):6月末110.53(6%円安) → 7月末109.65(1%円高)→ 8月末110.25(0.5%円安)

• Bitcoin($):6月末34,298(8%下落)→ 7月末41,626(21%上昇)→ 8月末47,250(14%上昇)

<その他>

• COVID-19:米国の感染者数39百万人、死者数64万人超;デルタ株の感染拡大、ファイザー製ワクチンのFDA正式承認を受けて、ワクチン接種を義務付ける動き(現在の2回目接種率は53%)

• インフレ傾向;7月のCPIは0.5%上昇(前月の0.9%から減速;前年同月比で5.4%上昇);食品、エネルギー、家賃、新車が上昇;背景として原材料不足、輸送ボトルネック、人材採用難など;Shrinkflation(食料品など値段や包装が同じでも内容量が減少)、Swapflation(低コストの原材料に切り替え)の動き

• 米下院インフラ包括法案可決($550B;道路橋梁$110B、鉄道$66B、ブロードバンド$65B;低所得層向け$30/月で提供);財源として暗号通貨取引課税強化の可能性

• 米予算$3.5T上院でも下院でも決議案可決

• バイデン米政権、2030年には新車販売の50%をゼロエミッション車に

• 米インフラ包括法案、飲酒運転感知システムの新車への搭載を義務化

• 米軍アフガニスタン撤退;カブール陥落による国外脱出の混乱と空港付近での自爆テロ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?