20220328_キラルブレンテッド酸

ケムステの講演動画を見ていました。講師は学習院大の秋山先生。
https://www.youtube.com/watch?v=42sILeVxQ8w
コロナ禍のおかげでオンラインでの講演会が開かれるようになり、それに伴い著名な先生方の講演のアーカイブが無料で閲覧できる世の中になってきたのは野良で勉強する身としては本当にありがたい話だと思います。

■興味を持った背景
ヘテロ原子のケミストリーに関心があるため。

■内容
リン酸のビナフトールエステル化合物をキラルブレンステッド酸として様々な求核・求電子反応の不斉触媒として展開する講演でした。
対象となる化合物の持つ窒素や酸素に対して、リン酸触媒の2つの水素結合点(P=O)と(P-OH)が水素結合することで反応場をコントロールするという内容でした。

■感想
マイルドな水素結合で反応をコントロールできるのは面白いと思う一方で、気質のヘテロ原子の位置に制約がかかるのは大きいなと感じた。
あまり有機合成の反応について詳しくない身としてはマンニッヒ反応のような大学の教科書に出る反応の復習やピクテ・スペングラー反応などの耳に馴染みのない既知の反応の勉強になるなあというレベルで聞いてました。レベルが低いけどこの程度で満足なのです。
逆にこの手の基本的な化学反応を体系的にもう一度学びなおしたいなあとも思ったり。

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