たたかい

目の前の女戦士と睨みあっていた。
自分と相手お互いの得意武器を持ち間合いを取っていた。

今までとは確実に違っていた、「同じ相手のはずだ…」自分に言い聞かせるも今回の相手は武器を変えている…いや、その時に応じて武器が“変化”していた…余計間合いがわからない、しかも変化する武器に法則はない、同じ武器を構えている時間が長い時もすぐに変わる時もあり間合いも変わるので攻め時がわからない、しかし法則がないのであれば…
「相手だってタイミングをはかっている!」
その考えがよぎった時だった

背中に激しい痛みを感じ倒れる…
「なっ」
「背中がガラ空き、だぜ」

しくった…相手の女戦士には数年前から男戦士が仲間になっていた事は聞いていた、だが女戦士が男戦士を仲間に加入させた時批判が上がっていた
「女戦士で戦えるのにわざわざ男戦士を入れる必要があるのか」
…と
加入した時の状況が状況だったから女戦士とはあまり一緒にいない、そう思い込んでいただけだった。仲間というだけあり実力はあるそれは今の一撃でわかった迷いのない太刀筋、武器が変化しないところを短い剣なのだろう…短いからこそ早い…そして重い…

遠のきそうになる意識を保ち起きあがろうとするが2人がもうすぐ近くにきていた…「今なら…」と思うが武器はすでに手元になかった
見上げると武器だけではなく女戦士男戦士…どちらも表情…いや顔が変化していた

「私たちの力はまだこんなもんじゃないですよぉ」
「今宵の出会いに感謝しようぞ(今度はちゃんと戦いたいです)」
「俺様の力侮ってんじゃねぇよ」

聞こえないはずの声が聞こえる、自分はこの声の相手とは戦っていなかったはずだ…
戦ってはいけない相手だったのかもしれない。こんな予想できない相手とは戦えないだがなぜかまた戦いたい、この痛みを残したこの2人と

いや…“5人”…と

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