二世問題解決への道のり(金銭被害編)
※統一教会の被害は二世だけではありませんが、私自身が二世の立場であるという面から今回の記事は二世問題に焦点を合わせた内容とさせていただきます。
まず、私の活動を少しお話しします。
小川さんや他の二世の皆さんとヒアリングに出たり、議員さんへのロビー活動などで自分の被害や要望を伝えたり、傍聴などに伺ったりもしています。
その中で主に伝えているのは
高額献金規制、家族が被った献金被害は取り返せるような法整備
公的機関でのメンタルケア、子供大人関係なしに相談できるような整備
このような訴えをするのは私が直接受けた被害が背景にあります。
今回は(1)について書いていこうと思います。
■二世問題解決のハードル
これはどのような問題、また他の団体にも言える話ですが、二世問題を解決しようとするのに難しい理由としては
親が信仰している故にどんな問題にも間に親がいる、証拠も親経由となる
この「親が信仰している(していた)」というのが問題解決のために実は一番高いハードルのような気がします。
以下は私の事例です。
母親(元信者)は「もう関わりたくない」と言っている。
私自身が被った金銭被害は、母の献金による借金を返すために貸してほしいと頼まれた借金であること
私自身は独立して実家の状況を知らない中での借金の無心でした。
今も実家で様子を見れるわけではないので、気に病んで何かあったらどうしようという思いからあまり教団のことや金額を聞けないし、「関わりたくない」という母に無理やり説得もかなり骨が折れる話です。
この他にもTwitter上で見かけた状況としては、子供の貯金、奨学金、子供名義の借金をあてにされなど・・・。
しかも、献金に使うだけではなく献金によって枯渇した生活費等に使われる。
仮に、今回返金対応をしてもらおうにも
親本人は離教していても「忘れたい。統一教会にはもう関わりたくない」と思っている
親本人がまだ教会に所属している(信仰心が残っている)
証拠となる物品等が様々な事情で二世の元にない
二世側も親から逃げていたり、親の気持ちを尊重するなど様々な理由で説得が難しいです。
■返金してもらう権利
親の財産権の侵害と言われてしまうと何も言えなくなってしまいます。
ただ、二世にも親の献金を返金してもらう権利があると思っています。
その理由としては
献金のために生活困窮に陥ったり、家族のお金を使う時点で正常な判断ができていない
本来二世が使うべき貯金や奨学金や二世名義の借金を使って、献金や生活費や借金返済にあてている
一世自身に老後資金すらない人が多く、それを二世が背負う状況になりかねない
二世自身がどこまでも背負わなければならない状況があって良いのだろうかと思います。
ただ、直接の献金ではないために、二世が納得した使い道でもないのに、返金や取り消しの入り口にすら立てないのが現状です。
この内容については、私自身も以前合同ヒアリングにて資料として提供させていただきました。
法整備として本当に難しい話ではありますが、教団側がまともに対応する姿勢がみられない以上、誰を一番救済すべきなのかを考えて動いてほしいという思いが大きいです。
なお、こちらの記事以外に「宗教2世ホットライン」にて「二世問題まとめ」も投稿しています。
色々と不完全ですが、進展があるものは随時更新しています。