free「何にも書くことないなぁって日は」

 思い出しバナシでも。恐ろしいことに、ここまで書いて、何を思い出すか決まっていない笑





 忘れたい雪の日の思い出

 あの日は、大事な人の誕生日だった。付き合って初めての彼の誕生日。普段はしない料理、ホワイトソースの大きなオムライス。二人で食べようと思ったのに、一人で平らげて「シズカのオムライスは俺だけのものだから」と笑った。

 でもあなたは私だけのものじゃなかった。

 雨女と雨男が会うと、必ず雨、、、もしくは雪。イベントごとには、毎度天候に泣かされた。

 あの日も、東京には珍しい大雪の日。振り返りもしない背中をいつまでも見送って、号泣しながら歩いて帰った。雪道に強い靴と雪に慣れた身体を恨んだ。滑って転ぶようなツルツルの靴と、雪に不慣れだったら、、、泣いてることをごまかせたかも知れないのに。

 あれから、東京に雪が降るたび思い出す。でももう悲しくはない。ちゃんと過去になって、気持ちの整理はついたから。でも、目に浮かぶ光景が記憶から消えない。オフィス街、アスファルトに積もる雪。黒いロングコートにビニール傘。濃いグレーの空、ぼやけた視界。



 さぁ今日も元気に働いて、笑える映画でも観に行こうか。南国が舞台の作品を切望。。。


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