見出し画像

アートの値段

タグボートさん主催の「現代アート徹底研究講座」に参加してきました。
ロックフェラー及びサザビーズでアートオークションに関わってこられた柴山哲治さんをメインパネリストに、「アートマーケット」についての講釈会といった趣きでした。

どんな物でもそれを右から左に動かし続ければ(つまり流通)、価値が大きくなっていく。(もちろん、淘汰もあります)
日本では、アートに関してはその市場規模がとても小さく、それをどうにか変えてゆきたいということでした。

かつて、住宅メーカーで工業製品の設計から価格設定から苦情処理まであたった僕としては、「流通」のダイナミズムを良く知っているので、アート作品にもそれがあると言う事を現場の人から聞けたのは興味深かったです。

印象的なのは、『5万円の壁』というものがあり、オークションハウスでも雑多なアート作品を扱うそうなのですが、この値段から挙手する人がグッと絞られる。
まずは駆け出しアーティストにとって、これを超えられるかが試金石になるそうなのです。

そして中国では、華僑の人たちを中心にオークションビジネスが世界2位の勢いで、彼らは
「日本人のアートが10万以下で買えるなんて安すぎない?」
と驚くそうです。

アートとお金。
「アートは株に似ている」というコトバは凄く凄く分かります。
(アレルギーに感じる方もいると思います)

ぼくも先日、渋谷の西武にある催事ギャラリーで、あきらかに40代以下の若い中国人バイヤーが京都造形芸術大生と通訳ギャラリストを介して「青田買い」している光景を目撃しました。

いやぁ、厳しい。
自分みたいな極楽トンボにはとても無理。
村上隆さんなんかは、これにドップリ浸かっているわけですね。
ホント、凄い。
あらためて思いました。
(写真は、描きかけの拙作です)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?