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もう、「恋愛が下手」とは言いたくない

前回、恋人に私の取扱説明書を書いた話を公開しました。なぜこのようなことをしようと思ったのか?
ただ、私を知ってほしかっただけじゃないんです。

コンプレックス

私には数えきれないほどのコンプレックスがあります。背が低いこと、その身長に似合わない安産体型、頭が悪いこと、卑屈な性格、不器用なこと。ちょっとずつ、受け入れられるようになってきて、愛せるようになってきた。でも、その中で、昔よりこじらせてしまっているものがあります。

恋愛が下手なこと。


本当にうまくいく恋愛なんて少ないことはわかっている。今の恋人がn人目であれば、n-1人とはうまくいかなかったということ。みんな同じ。

それに、人生の1/3か1/4を過ごしただけ、恋愛を始めて10年の私が、上手にやっていけるはずはない。いや、誰だってそうだ、誰だって、恋愛に関しては初心者なのでしょう。

全くモテなかった高校までに比べたら、大学生になってからは、少しは垢抜けたはずだし、人見知りも補えるようになってきたし、人並みに告白されるようにもなりました。


それでも、「うまくいかない」という思いをつのらせてしまうのは、きっと、私がかわいくないからでもなく、私が人を嫌いになれないからでも、いつも最後にはフラれてしまうからでもない。

それは、逃げ続けていたからだ。私自身からも相手からも。

前の彼氏にフラれてから、考え続けて出した答えです。
ただ、「嫌われたくない」保身に走っているうちに、私は間違えてしまう。そのことを自分自身がわかっているから、つきつけられるから、「恋愛」に対して苦手意識があるのでしょう。

相手ではなく、その恋愛に未練を残しているから、やたらと引きずってしまう。「上手にできない」という思いだけが、ただただ積み重なってしまう。

そろそろ、「恋愛が下手」は、卒業したい。


「好き」が降ってきた日

だから、思ったより早く恋に落ちたその日、「この恋では逃げない」と自分に言い聞かせました。

好きだと自覚した直後、誰にも言えていない過去を伝えた。私の誕生日の明朝、電話口で彼は泣きました。東京の妹の家で私も泣きました。「あぁ、もう嫌われたかな、もう終わりかな。」本当は墓場まで持っていったほうが良いかもしれない話。どっちにも得にならない話。
でも、伝えないで付き合おうなんて、きっと、都合の良いことだと思った。今でも多分、その事実が彼を不安にさせて、私は彼の不安を聞くたびにズキズキするけれど、きっと伝えないで嘘を突き通すほうが不誠実でした、少なくとも私にとっては。きっと、今までの私にはできなかったこと。

東京から帰ってきた日、「付き合って」と言ってくれました。
「次のデートで私から言うつもりだったのに」と言いながら、うなずいた。
3ヶ月後には、もう遠距離になるかもしれない。それでも、わたしたちは恋人という関係を選びました。
余計、後悔しないようにしよう、という想いが強くなった。


名前で呼ぶこと。
「傷ついた」っていうこと。
目を見て話すこと。
「嫌だ」っていうこと。
「好き」って伝えること。

恥ずかしいとか、
「めんどくさい」って思われたら嫌だとか、
「LINEの頻度調整しよう」だとか、
「安心させたら離れていくんだ」とか、
「嫌われたくない」だとか。

そんなことばっかり考えてできなかったこと、この人には全部、しよう。
彼が帰ったあと、改めて思いました。


でも、そんなに急にできるようにはならない。特に、「自分の口から言うこと」は私にとってものすごくハードルが高い。自分を守る癖だって、そう簡単には抜けない。

だから、書きました。
上手にできない私のこと、「こうしたい」ということ。
「好きだからいっしょにいたいんだ」というメッセージを込めて。


それを書いたからといって、彼にそれを渡したからといって、やっぱり「何かを伝えるのが怖い」という気持ちがなくなるわけではないけれど、自分が宣言したからには、ちょっとは自分の気持ちに素直になれる。
彼もそれを汲んでくれる。私が言いたいことを言った分、彼も言いたいことを言ってくれる。


どういう終着点にいきつくのかわからないけれど、今度はきっとこの恋を、愛せる気がします。
もし、終わってしまったとしても。













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