見出し画像

【香川県】 診断テスト第1回 その位置づけ

中3・6月は診断テスト第1回

診断テスト(正式名称「学習の診断」)は、中学3年生の1年間に合計7回実施される。

それぞれの実施時期については下記記事を参照してもらいたい。

診断テストの第1回は毎年6月の上旬である。1学期の中間テストと期末テストの、ちょうど中間あたりとなる。各中学校では、おそらく1~2週間前から、授業中に過去問を解かされたりしていることだろう。


「中1は簡単」という誤解

診断テスト第1回の出題範囲は、主として中学1年生の内容である。だからと言ってそれが簡単であるというのは大きな誤解である。

その好例が数学である。
「正負の数」「文字式」⇒「方程式」⇒「関数」
といった具合に、基礎となる事柄を把握したうえで、基本的な計算手法を学習し、それをもとにして応用に進むというのが一般的な流れであることは間違いないのだが、学習範囲はそれだけではない。

たとえば「絶対値」や「おうぎ形」「度数分布表」など、中学1年のその時一度しか出てこない、かつ、のちの学年での学習内容から独立しているようなジャンルもあるのだ。そういった内容の問いは、何の準備もなく解けるものではない。

[筆者注]
余談ですけれど、「絶対値」は中学1年の最初期に習いますが、その後の中学数学で触れられることがほぼありません。そのくせに、その概念が理解できていないと解けないような関数の問題が入試で出ることもあるし、高校数学では頻繁に使用するしで、この現状はどうにかならないのかと、常々思っているわけです。

理科や社会など、語句を覚えていなければ話が始まらないような教科は、よほど普段から復習に精を出していない限り、当日に白紙の解答用紙をただ茫然と見つめるばかりの事態となる。

さらに国語の場合は、中1内容というくくりなど、あって無いようなものなので、他の回と比べて難易度に大きな差が出るわけではない。英語にしても状況は似たり寄ったりである。


第1回の位置づけ

他記事でも繰り返しているが、診断テストの結果は、最終的に受験する高校を判断するための重要な指標となる。

それゆえに、生徒・保護者は第1回診断の結果を見て卒倒しかけるケースが多い。2月に受けた診断テストと比較すると、1~2割程度、点数が目減りする場合もあるのだから無理もない。

しかし一般論として、すべからくテストというものは、現在の状況と不足部分を知るために行うもので、結果を受け止め、その後の行動にどう生かせるかが重要なのである。ただ、そんなキレイゴトを言っても仕方がない。

もちろん、点数が取れるに越したことはないのだが、正味の話、第1回の結果が芳しくなくても、それほど気にする必要はない。というのも、診断テストの結果が5段階評定に影響を及ぼすことはない。最終的な内申点に響かないのだから、それはそれとして次回ガンバレば良いのである。

診断第1回はその実施の時期からして、定期テストの合間であるし、学校によっては修学旅行もあったりと、復習に充分な時間を確保することができない。むしろ、そのあとの期末テストのほうが評定にダイレクトに影響するわけだから、よほど重要である。

診断テスト第1回は、その結果を真摯に受け止め、受験生として何らかの自覚を持てれば充分である。指標として大きく意味を持つのは、夏休みを経たあとの第2回(9月)、第3回(10月)、第4回(11月)である。

各記事へのリンクに戻る


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?