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はなしの真ん中にあるもの

世界で初めて宇宙飛行士になったガガーリン。
優秀な宇宙飛行士候補の中で、彼はなぜ選ばれたのでしょうか。

彼が優秀であったから?
彼には特殊な才能があったから?
彼が努力家であったから?
たぶん、彼は優秀であったろうし、夢に向けって努力をすることができる人物であったことだと思います。

しかし、彼が選ばれた理由は
ガガーリンはどんな活動においても自然とリーダーとなって人々をまとめ、そして、気持ちの浮き沈みが少なくて精神的に非常に安定した人物であったからだそうです。

成績がトップだったからではないのです。

この話を聞いて、あなたの学びはなにですか?
と尋ねられると

ある人はリーダーシップを身につけることが大切だと言うでしょう。
また、ある人は成績という目に見える指標だけが本人の評価とはならないことに気づいたと言うでしょう。
同じ話を聞いたとしても、それぞれの価値観で受け止めているため感じ方や考え方はさまざまです。
それが当然で、その受け止め方の違いこそが面白いとわたしは思います。

講話や訓話という形のときは、話し手は聴衆にとって意義ある話、いわゆる、いい話をしようと思うものですが
聴衆の受け止め方はさまざまだという前提で
話し手自身の価値観を伝え、そのうえで、聴衆自身に「あなたはどのようにうけとめますか?」という問いを投げかけ、聴衆自身に自己との対話の機会を設けるような話の構成があればいいなと思います。

そして、お話のあとに友人たちと感想を言い合えるような話題を提供することができれば、それはきっと聞き手に意義ある話であったと言えるはず。

個人はそれぞれに体験や経験が異なります。
個人の背負う背景によって価値観も違えば、その話を受け止める準備状態も違います。
その凸凹を平らにしようとするのではなく、その凸凹を超えて 聞き手本人が自分の思いや考えを言語化してみようとする問いこそがいい話をする肝のような気がします。

「いい話するのって難しいよね」という会話からの結論は、
聴衆にいい問いを投げようとするマインドセットこそが必要だ、という話。


大勢の人に話をするとき、あなたが大事にしたいことはなにですか?

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