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(闘病日記6)未来への種まき

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今日は病院でマスターベーションをした。
いやらしい意味ではない。
精子の凍結保存のために出さざるおえなかった。

昨日、病気の診断があった。
B細胞リンパ腫という血液のガンという診断であった。治療には124日ほどかかる抗がん剤治療を進めていく。
今回の治療の副作用で、ほぼ確実に無精子症になると言われている。将来的ににそれが治る可能性は低いようだ。僕は種無し野郎になろうとしている。

だから、精子を保存する。いつか未来のために。

もし今日残した精子でいつか子供が生まれると考えると、何でマスターベーションをするか(オカズをなににするか)ということは、非常に大きな問題になるんじゃないか。
将来、子供の成長を見るたびにその動画を思い出すことになりそうだ。

そんなことを前日から考えていた。一番倫理的にベストなのは、今の彼女を思い浮かべながら行うことだ。しかし、不幸なことが幸いなことが、スマホには彼女の写真・動画はあっても、性的なものはない。彼女の満面の笑みの写真で出せるほど、変態ではない私である。

となると、次に考えるは、できるだけ彼女に似ている動画で行うことだが、なんかそんなものを探している自分がら恥ずかしくなった。

こうなったら、やけくそで、ずっと好きだったアニメのキャラ(涼宮ハルヒ)で行って、2次元を合法的な妊娠をさせたろかと思ったが、自分でも何を言ってるか分からなかった。

結局、前夜には何も決められず、当日になってしまい、泌尿器科へ行き、少し汚い個室に通され、マスターベーションをしてくださいという時間になった。
部屋には、AVのDVDが6枚くらいとDVDプレイヤーが置かれていた。ラインナップは、有名女優がほとんどと、なぜか洋物が一部あった。

これで洋物で精子を出したら、生まれる子はハーフになるのか。判断は難しそうだ。

前夜から色々と悩んだが、もう特に意味を考えずただ尿のように精子を出すことを決めた。保存する精子に変な意味を持たすことはやめようと。これは日本人の悪い癖だ。万物に魂が宿るという考え方はやめよう。物は物、精子は精子だ。

ということで、いつも使うサイトの最新動画をちょろっと見て、ぱっと出した。濃度が薄そうなのがちょっとしか出なくて、かなり不安になったが、2連続で出す元気もないので、そのまま提出した。
数時間後、成分的に問題ないと先生から話があり、安心し、とりあえずひと段落した。

この種をいつか使う日は来るのか。
今はまだ分からない。

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