EYE'S ON!


2024年4月27日 川口SHOCK ON
約5年ほどボーカルをつとめたOPUSを抜けた。

たくさんのご来場、ご視聴、本当にありがとうございました。ステージでは照明がバチバチなので、普通は遠くまでお客さんが見えないけれど、今日はより一番奥にいる方まで見たくて何度か顔に手を翳して覗いた。

SNSでもこの日のライブのMCでも、なぜ抜けるのかは伝えたので割愛するけど、あの日私がアンコール後に話した時間は約7分間であった。7分で5年を伝えるのはなかなか無茶だ。元々私はうまく説明するのが苦手。その上、去年9月のワンマンライブ以来大きなライブはしてなかったので、緊張や走り抜けた疲労で息も詰まりながら、なんとか自分の言葉で伝えた。

ソロも応援してる!という言葉をたくさんいただき、胸がいっぱいになった。そんな中「新たな道でも頑張って」というようなニュアンスのことを言われたりしたので、こりゃ伝わってなかったかも、と思った。「OPUSとして活動している下町ノ夏」という言われ方もしばしばあった。でも、しょうがない。

「なんとなく抜けるような気がしてた」ということを言っていた方もちらほら。馴染んでいない、とか、そもそも歌が残念とか、YouTubeやアンケートでは辛辣なコメントも山ほどあった。受け入れたり、流したり。1.5万人もYouTubeの登録者の方がいれば、賛否があるのは否めない。

あとは、下町ノ夏とOPUSのメンバーでは物販でのお客さん対応が違いすぎて、今までのライブではかなり悪い印象を与えてしまったと思う。過去のトラウマから、お客さんとの距離感を一番大切にしている分、どうしてもメンバーと私では、お客さんの対応でかなりのギャップが生まれてしまっていた。他のメンバーはあったかい笑顔で迎えてくれるのに、ボーカルはなんだかドライで冷たい態度。そんな印象を受けた方も少なからずいたと思う。申し訳ない気持ちと、心許ない気持ち。本当はもっとお客さんとコミュニケーションを取りたい。その気持ちは常にある。

マイナスな文面が続いたけれど、これまでOPUSの中で起きた自分の中だけのやるせない部分や、モヤモヤした部分は、全部仲間がいつも励ましてくれたし、そして音楽が好きなファンの方々に恵まれたからここまで続けられた。

そしてなにより、OPUSはメンバー一人一人が尋常じゃないほど成長した。「シティポップ研究会」だった若者たちは、まずYouTubeを立ち上げて、スタジオでいい音で録れるような機材を調達し、緊急事態宣言でスタジオが入れなくなった時は、ミックスを自分たちで仕上げ、宅録(自宅でレコーディングをすること)の環境を整え、映像編集の技術も向上。やったことないコーラスに挑戦し、それぞれが初めて作詞、作曲、編曲、そしてアルバム制作をした。レコ発をした。お客さんを100人呼んだ。それぞれが"バンド"として成長していった。

OPUSは5年で立派なバンドに生まれ変わった。新体制でも変わらず成長し続けると思うので、抜かされないよう(もう抜かれてる?え?)下町ノ夏も一丁やらなくてはならない。OPUS次いつやるの?もう決まってる?と思う気持ちは一度胸にしまって、メンバーも急かされている気持ちになるので、納得のいく形が出来上がるまで待っていて欲しい。

そして、今まで応援してくださった皆様には裏切るような形になってしまったこと。本当に申し訳ない気持ちです。残念という言葉もたくさんもらって、改めてこんなに応援してくれていたんだと気付かされた。

私は私で立ち止まれない。ファンの方にたくさんエールをもらった。メンバーにも背中を押してもらえた。

まだまだ下降気味だけれど、
上昇の線が見えそうな気がする。


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