よつばと!(15)読んだ

色んな人が
色んな言い方で語り尽くしていることですが
よつばと!の生活の描写の細かさ、解像度の高さ、すごい。

さくらももこが
小学生の頃の思い出を語るエッセイのなかで
特殊学級に通う「いさお君」が描いた、たこあげ大会の絵について、以下のようにかいていた。
『彼の眼は全て映している。浜辺の石も水筒もそのまま映している。選んでいない。(中略)彼はいつも全てに対してニュートラルなのだ。そこに彼の絶対的な存在感がある。』

よつばと!の細かさをみて、
いさお君の絵のことを思い出した。

よつばと!も全て映している。
卓上のサランラップに書いている、『みずみずしい毎日を』のコピーとか
ジップロックに普段使わないコード類が詰められているとか
ピザ2枚目無料!の看板とか
イオンモールの明るい店内でこどもの影が四方に伸びていることとか
浜辺の石も。

忘れてしまうものとか、
そもそも見落としているものとかの
全部が書いてある。
愛……。

世界が滅びた後によつばと!を読んだら、
イオンモールのディティールに泣く。
よつばと!の描写の全てから、
ミッケ!のごとく「日常あるある」を見つけては泣く。
それがみえます。

あと、私はとにかく小岩井葉介さんが好き。
好きだ……。

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