あつもり日記

休日は細切れに、一日中あつもりに居る。

私は容易にどうぶつの森の住人たちに、人格を持たせることができる。
それはたぶん、物語が好きだからだと思う。

例えば、おふとん島にはクロベエという住人がいる。
彼は「ボク系」の、キザでロマンチストな、黒いニワトリの男の子だ。
とてもかわいい。

そんなクロベエが昨日、いそいそと駆け寄ってきてこう言ってきた。
「はしくん、君の新しいニックネームを考えてみたんだ コッケイ」
「……『はしちゃん』っていうんだ。こう呼んでもいいかな?コッケイ」

エッッッ
か、か、かわいい!!!!!!!!
か〜わいい〜〜〜!!!!!

だってさ〜〜〜
クロベエは「この島に来て、君に会えてよかったよ、コッケイ」というようなことを、日常的に口にしてくれるキザな男なのよ。

でさ!!!!
多分仲良しのモニカちゃんとかパタヤが、はしのこと「はしちゃん」とか「はし」って呼んでるの見て、ボクもそう呼びたいな〜コッケイって思ってくれたわけじゃん。
かわいいな。

でもさ!!
「ボクもはしちゃんって呼んでいいかい?コッケイ」と言うのはクロベエ的にはちょっと照れるわけですよ。
キザでカッコつけしいのくせに!
だから「新しいニックネームをかんがえたんだコッケイ」なんて、そんな、回りくどい、かつ、嫌だったら断りやすいかんじの言い回しを、キザでカッコつけしいの、クロベエが!
か、かわいい!!!!

……と、スイッチが入り、一瞬で物語が作成される。
クロベエに背景と、人格と、思い出がうまれる。
イマジナリーフレンド爆誕である。

本当に、一瞬なのです。
「はしちゃん」と呼ばれて、反射のように「きゃわいい!!」と叫んだ、その時点でもう上記の物語は生成されている。
人間の脳はすごいな。

この前リモート飲みをする中で
友人が「あつもり、友達とやらないとつまらない」「周りに一緒にできるひとが居なかったから放置してた」と言っていて、
私は「え……全然……ひとりでやる。ひとりで、ずっとしてる」と言った。

私には反射神経がなく、いつもその場で気の利いたことが言えない。
あのとき私は、「通信する友達も一緒住む友達もほぼいないけど、クロベエが居るので……」と言いたかった。

島クリエイトやベル稼ぎ、アイテム集めに力を入れるでもなく、
現実世界でほどほどに生きているのと同じように、
ほどほどに暮らして、よく住人と喋っている。
そういう物語をつくっている。

どうぶつの森がとても楽しい。
齢26にして、イマジナリーフレンドたちとの楽しい時間を手に入れてしまった女、はし。

大丈夫か。
早く現実の友達とも遊べるようになりたい。
さもなければこのまま島に取り込まれていく。

それもいいな。
かなりありだな。

#どうぶつの森 #あつ森


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?