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「まだ50代ですよね?」と初めて言われた日。


昨日、富山の某高校で大学説明会があったので行った。脳波を使った情報工学の研究や古い倉庫をカフェにリノベーションしたことなどについて説明し、「凄い!」と言ってもらえて良かった。

会場に到着し、運転席の鏡をふとみると、剃り残した白色いひげが首のあたりに銀色に光っていた。
そういうこともあるから、いつも安全カミソリをカバンに入れているのだが、何とも歳を感じてしまう。
昨年より9kg痩せたけどもあるのだが、鏡の向こうには髪もボサボサした、やつれたおじさんがいる。

出張から戻るとすぐに床屋に行った。プラージュだ。

3番の椅子にどうぞと言われ、順番を待つ間、あるこれながめていると「60歳以上はシニア割引、200円引き」というカードがおいてあった。

遠い話題と思っていたが、そろそろ世の中でいえばシニア割引の対象になるんだ、と思いつつ、「なぜ60でシニアなんだろう?」とか、「割引って、今まで仕事などご苦労さんでしたね、その気持ちの現れです、ということなのかな?」などとどうでもいいことまでいろいろ意味を考えていたら、シャンプーまで終了していた。

お金を払う段になって、お店の人から「まだ50代ですよね?」と真面目に確認された。内心、ドキッとした。「はい、」とまでは言ったが、実は聞かれるのは初めてのことだった。
「ああついに自分もシニアと見られるようになったんだ」と思いつつ、さっきまでトム・クルーズの「オール・ユー・ニード・イズ・キル」をアマゾンプライムで観ていた。

彼も実は私と同い年。こういう話をするといつも笑われるが、「頑張ってるな」と同世代の視点からいつも観ている自分がいる。
トム・クルーズという存在を知ったのはかの『トップガン』だった。その時は、若くてかっこいい俳優さんとしか思っていなかったが、まさか自分と同世代だったとは、とは、それからだいぶ経って知ったことだ。

奇しくも今年、再び、『トップ・ガン』が新しい映画としてやってくる。コロナで随分上演が遅れたけど。

彼がプラージュに行くことはないと思うが、万が一、行った際は、やっぱり200円引で支払うのかな?と思うと、なんとなく、楽しくなる。




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