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自己紹介へたくそすぎ問題

それは突然やってくる。
逃れようのない状況に追い込まれ、じわじわ、じわじわ、迫ってくる。
いや、たぶん十分予期できるものなんですが。
けれども、毎日ぽやっと生きているわたしには突然降りかかる厄災のように
防ぎようがない定番イベント。

自己紹介である。

名前と、所属と、そのときのお題を手短に。
それだけなのに、皆なぜだかキャッチーな一言を繰り出すのだ。
え?もしかして、わたし以外みんな、事前にお題知ってたんですか?

自己紹介をしてもらいますね、と宣告されてからの猶予はだいたい1,2分。
本当はもっと余裕があるのかもしれない。
だけれども、わたしのキャパシティではいつもいつも準備の時間が足りない。

うわ~なに話そうなに話そうなに話そうなに話そうなに話そうなに話そうなに話そうなに話そうなに話そうなに話そうなに話そうなに話そうなに話そうなに話そうなに話そうなに話そうなに話そうなに話そう

と思っているうちに一人目の自己紹介がスタートする。

一人目なのに自己紹介に小ネタなんか入れちゃったりして、それを聞いた進行役の人も楽しそうに合いの手を入れて、わたしの頭の中は徒競走で追い立てられる「天国と地獄」が鳴り響いている。
気持ち的には「地獄と地獄」だ。

「しそゆかりです。
〇〇社でバックオフィス業務を担当しています。
(お題の)好きな言葉は△△△です。理由は~~~~」

息も絶え絶え、なんとかテンプレ通りに回答を埋めた状態で自己紹介。
小ネタを入れ込むなんて無理。欲張ったってろくなことがない。安易に笑いを取りに行けば、滑って転んで死ぬ可能性だってあるのだ。

それなのに、だ。
わたしの次の人に立ち上がって自己紹介した人が、颯爽と小ネタを挟むのだ。

なんでだ。なんで皆そんなにスラスラ自己紹介ができるんだ。
やっぱり私が知らない連絡網とかで、明日の自己紹介なんですけどこのお題でお願いしますよ、なんならもう一言付け加えてね。とか言われてたんじゃないだろうか。
だから皆あんなに余裕のある顔で自己紹介してるに違いない。
そうだ。きっとそうなんだ。できるならそう信じたい。

こうして自己紹介は粛々と進んでいき、わたしだけがパッとしない自己紹介をした状態で終わる。
わたし以外の人の自己紹介はどれも小ネタだったり、笑いどころがあったり、パッとしている。なんでなんだ。

いやいや、パッとしないわたしの自己紹介なんだから、パッとしない自己紹介である意味正解なんじゃないだろうか。
ほら、自己紹介で張り切ったらその後のテンションが大変だしさ。
だから今回の自己紹介は、私的にはちょうどよかったってことにしておけ・・ない。
パッとしてる自己紹介ができる人、どうやったらそっち側になれるんだ。

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