7月29日 【新型コロナ|5つの指標】

◎GoToコロナの愚策になってしまわないか

「GoToトラベル」キャンペーンについては、GoToコロナの愚策になってしまわないか、かねてより危惧されていましたが、実は「事業の対象から東京を外すと政府が決めた16日の数日前」、尾身茂会長は「感染拡大の状況を分析した上で事業の開始判断を先延ばしするよう政府に申し入れたが、受け入れられなかった」、と舞台裏を明かしています。
(GoTo開始、尾身氏が判断先送り提言 政府が退ける [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタル https://www.asahi.com/articles/ASN7Y6HHLN7YULFA022.html

そしてキャンペーンスタートから一週間が経過しました。ところが29日遂に全国合計ベース1000人越え、1227人を記録。これまで感染者ゼロを維持してきた岩手でも初の感染者発生。大阪府(221人)や愛知県(167人)、福岡県(101人)などで過去最多を更新しています。

加えて「来ないで!」と言い始めた場所がそろそろ出てきました

「鹿児島県最南端の離島 与論島では新型コロナウイルスの感染が相次いで確認されています。与論町長が緊急のメッセージを発して、島外からの来訪の自粛を強く呼びかけているほか、鹿児島県知事も自衛隊に災害派遣要請を行って感染者の移送を続け」ている。
(鹿児島 与論町 来島自粛求めるも事態収束見通せず 新型コロナ | NHKニュース https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200727/k10012535011000.html


東京についてはキャンペーンの対象から除外していますが、その東京の感染拡大テンポより「非東京」地域の感染拡大のほうが急ピッチなのが、この間の実情です。GoToコロナになってしまわないか、心配なところです。
・東京を100とした場合の「非東京」の指数推移

画像1

東京とそれ以外の地域(非東京)とを比べると、もともと、非東京の感染拡大が急でした。その様子を下記ブログにて折れ線グラフにしています。

■もはや「東京問題」ではない 新型コロナの感染拡大 | ちえのたね|詩想舎 https://society-zero.com/chienotane/archives/8835

5つの指標がなぜ大事か、どういう数値か、どう見るかについては、下記WEB記事をご覧ください。(★意味をわかって自分で数値を読む必要)

東京都民のための【新型コロナ|5つの指標】 | ちえのたね|詩想舎 https://society-zero.com/chienotane/archives/8773

(★情報を公共機関は公開しています=自分で見に行きましょう/この「note」はエッセンスを紹介しています)


●7月29日時点の【5つの指標】

◎「新規感染者数」だけ見ててはダメな理由が「1.現在感染者数(の推移)」でよくわかりますよ。

比べてみてください。
・新規感染者数
7月17日 293人
7月18日 290人
7月19日 188人
7月20日 168人
7月21日 237人
7月22日 238人
7月23日 366人
7月24日 260人
7月25日 295人
7月26日 239人
7月27日 131人
7月28日 266人
7月29日 250人
※「20日以降、急ピッチで増加。27日に小康も28日再度騰勢へ」

感染から発症までも時間がかかるうえ、無自覚・軽症としても数週間感染・症状段階が続く(たとえば風邪なら三、四日でえ治まる)点で、フローの数字だけ見ていてはダメで、ストックの数字を追う必要がある。


1.現在感染者数(の推移)

現在感染者数 = 累計感染者数 - 回復者(退院)数 - 死亡者数

7月17日 1,698人
7月18日 1,894人
7月19日 2,028人
7月20日 1,840人
7月21日 1,976人
7月22日 1,960人
7月23日 2,241人
7月24日 2,439人
7月25日 2,681人 
7月26日 2,762人
7月27日 2,553人
7月28日 2,775人
7月29日 2,423人
※「ちゃくちゃくと増えている、医療体制をそろそろ心配しないといけない段階」


2.重症者数(の推移)

7月17日 10人
7月18日 10人
7月19日 12人
7月20日 13人
7月21日 14人
7月22日 18人
7月23日 21人
7月24日 16人
7月25日 16人
7月26日 18人
7月27日 19人
7月28日 21人
7月29日 22人


3.専用(対策)病床の稼働状況 対病床使用率

7月18日 39.4%

7月22日 40.8%

7月24日 50.8%
7月25日 55.8%
7月26日 57.5%
7月27日 53.1%
7月28日 52.6%
7月29日 50.4%

4.軽症者用の宿泊等施設運用状況

・7月8日時点
宿泊施設受入れ可能室数 1,307人
宿泊療養者数       162人

・7月15日時点
宿泊施設受入れ可能室数   371人
宿泊療養者数       118人

・7月22日時点
宿泊施設受入れ可能室数   371人
宿泊療養者数       155人

※受け入れ可能人数の減はホテルとの契約が解消したため。都はこの拡充に努めています。

5.市区別人口当たり感染者数

・新宿区が最大区なのは変わらず。ただ中央区が100人以上入り、また渋谷区と中野区が頻繁に入れ替わり。
100人以上(7月28日)の区市町
新宿区 501人
港区  204人
渋谷区 169人
中野区 165人

豊島区 134人
台東区 131人
中央区 119人
千代田区110人

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