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今日のiCard(「知識カード」)

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#エコロジー

人間の自然への優位と経済学

人間の自然への優位と経済学 – iCardbook|知の旅人に http://society-zero.com/icard/213561 (※URLをクリックすると「参考文献」や「註(※印)」が読めますよ) 労働価値説に立脚する古典派経済学が生み出され、さらに、その理論が実物界から離脱していった背景には、デカルト以来の西洋哲学の世界観が存在した。 その世界観では、まず、神の存在を背景として、自然の上に立つ人間という考え方がみられた。人間はその生存の維持と安寧のために下等

人工資本基盤価格の決定

人工資本基盤価格の決定 – iCardbook|知の旅人に http://society-zero.com/icard/197046 (※URLをクリックすると「参考文献」や「註(※印)」が読めますよ) 人工資本基盤は、その人工資本が創出される段階と、その人工資本基盤が廃棄される段階において環境負荷が発生する。また、建築物や耐久消費財のように、人工資本基盤の機能を維持するためにエネルギーなどの通過資源を要するものについては、その通過資源の創出と使用の段階でも環境負荷が発生

生産の四つのタイプ

生産の四つのタイプ – iCardbook|知の旅人に http://society-zero.com/icard/190023 (※URLをクリックすると「参考文献」や「註(※印)」が読めますよ) 「生産」は、通過資源と資本基盤との関係性から、以下の4つのタイプに分類される。 第一に、人的サービスを創出するタイプ(人的サービス創出型)である。ストリートミュージシャンが音楽を提供する場合が典型的な例である。※I) 第二に、自然資本基盤を創出するタイプ(自然資本基盤創出

エコロジカル経済学の四つの共通ビジョン(2)持続可能性

エコロジカル経済学の四つの共通ビジョン(2)持続可能性 – iCardbook|知の旅人に http://society-zero.com/icard/179283 (※URLをクリックすると「参考文献」や「註(※印)」が読めますよ) エコロジカル経済学の第二ビジョン: 「物質的な制約の範囲内ですべての市民(人間と他の種を含む)の高い生活の質が保たれる持続可能な惑星という将来へのピジョン」 向かうべきところを示すビジョンである。物理的な制約の中で、すべての種の高い生活

社会的共通資本

社会的共通資本 – iCardbook|知の旅人に http://society-zero.com/icard/189394 (※URLをクリックすると「参考文献」や「註(※印)」が読めますよ) 宇沢弘文は、自然資本、社会的インフラストラクチャー、制度資本からなる「社会的共通資本」については、市場外の意思決定によって確保されるべきと考えた。制度資本の中でも、教育と医療が重要としている。社会的共通資本が、社会の安定性をもたらすものと考えた。※I) ★この記事はiCardb

生産物―「サービスの缶詰」

生産物―「サービスの缶詰」 – iCardbook|知の旅人に http://society-zero.com/icard/156419 (※URLをクリックすると「参考文献」や「註(※印)」が読めますよ) 生産された人工資本基盤・通過資源は「サービスの缶詰」として捉えることができる。 これは、市場での評価の対象となる「サービス量」に加えて、不要物・廃熱量を規定する「物量」でも測られなければならない。 新古典派経済学は生産物の市場評価額で生産物を測ろうとしているが、こ

レジリエンス

レジリエンス – iCardbook|知の旅人に http://society-zero.com/icard/147670 (※URLをクリックすると「参考文献」や「註(※印)」が読めますよ) レジリエンスとは、外的撹乱かくらん要因を受けたときに元の機能を回復させ、復元させる力を指す。※I)10 ダイヤモンド社、二〇一三年) 外的撹乱かくらん要因をはねのけて元の状態を維持する力であるロバストネス(頑健性)と違って、レジリエンスは、一旦損なわれた機能を復元させるもので、想

二種類の生産関数~「工場長の知恵」「デザイナーの知恵」

二種類の生産関数~「工場長の知恵」「デザイナーの知恵」 – iCardbook|知の旅人に http://society-zero.com/icard/126743 (※URLをクリックすると「参考文献」や「註(※印)」が読めますよ) 不要物・廃熱(ごみ)が出る生産の理論では、生産関数が、生産物の物量を決めるステージとサービス量を決めるステージの二段階になる。※I) 前者は、通過資源を投入する場合に現れるステージであり、新古典派経済学の生産理論では現れないステージである

学際的アプローチの必要性

学際的アプローチの必要性 – iCardbook|知の旅人に http://society-zero.com/icard/122645 (※URLをクリックすると「参考文献」や「註(※印)」が読めますよ) 市場での意思決定では、生態系からの恵みの持続可能性を確保できず、最良の自然科学的知見を踏まえて、予防原則にのっとって対策を講ずる必要がある。 このとき、対策の程度を決定するためには、生態学、農学、工学をはじめとするさまざまな学問の知見を踏まえつつ、社会的・集団的に意思

生物に対する悪影響の取り扱い

生物に対する悪影響の取り扱い – iCardbook|知の旅人に http://society-zero.com/icard/106908 (※URLをクリックすると「参考文献」や「註(※印)」が読めますよ) 人の活動に及ぼす悪影響には、環境の存在価値が失われることによってもたらされる精神的な悪影響が含まれる。 意思表示ができない生物に与えられる悪影響については、その存在に価値を見いだしている人への悪影響として把握せざるを得ない。ただし、快苦の表情を表すことができる動物

環境外形標準課税

環境外形標準課税 – iCardbook|知の旅人に http://society-zero.com/icard/100418 (※URLをクリックすると「参考文献」や「註(※印)」が読めますよ) 環境外形標準課税とは、事業税の外形標準として、資本基盤金額などを用いるのではなく、二酸化炭素排出量、エネルギー使用量、廃棄物排出量などの環境指標を用いるというアイディアである。 このアイディアはまだ具体化されているものではない。具体化に当たっては、課税標準となる環境指標の記録