<中国>ネイリストとの闘い
外国にお住まいの皆さま、帰国時の楽しみは何でしょうか?
私はつらい時、銀だこ、スシロー、セブンの杏仁豆腐などを思い出して自分を励ましています。あと○ヶ月であれが食べられるぞ、と。
そして、最も楽しみにしているのがネイル。
元々ネイルなんて興味がなかったけど、同僚のおしゃれ韓国人女子に「中国はネイル安いから行こうよ」と誘われたのをきっかけにほぼ毎月通うようになった。
ただ、大きな問題があった。
▽中国人ネイリスト 人の話ほとんど聞いてない問題
言葉で説明するよりもまずは見てほしい。
こんな風にしてくださいと↑の写真を見せたところ
こうされた。
パールもストーンもない、金色の紙をくしゃくしゃにして右上に寄せただけの貧乏ネイル。上下左右反転しとるやないか。
これが全ての始まりだった。
次は↓のようなフレンチネイルにしてほしいと頼んだところ
↓完成
ご覧の通り白一色。
実は白一色ではなく、白と限りなく白に近いピンクの二色なのだが、これも前回と同じでフレンチなのに上下反転だった。しかし限りなく白に近いためそもそもフレンチかどうかは些末な問題と成り下がったのだった。
いや、ちゃんとしたピンクを注文しろよ、と思ったそこのあなた、あなたは中国ネイルサロンを理解していない。
普通、(ここでは”日本”での普通という意味)ネイリストのお姉さんが「どれにしますか~?」と色見本を持って来てくれる。
中国でもそこまでは同じ。
ただ、「じゃあこの色がいいです」と伝えると、4割くらいの確率で「あ、ごめんその色ないんだわ、だからこれにするね」とネイリストさん的に近い色を持って来てくれる。ネイリストさん的に。だから他の人から見ると全く違う色が来ることもある。
別パターンだと、「あなたのしたいデザインだとこの色は難しいからこれにするね」と勝手に変更される。
難しい、のかもしれない。それを可能にするのがネイリストさんのお仕事では……!
かくして、議論の余地なく私のフレンチは白と限りなく白に近いピンクにされたのである。
「中国語はまだ下手だけど写真見せればいっか☆」と考えていると痛い目に遭う。的確に中国語で注文できても仕上がりは保証できない。ただしめちゃくちゃ安い。中国に滞在している方は記念に行ってみるのもいいかもしれない。
▽中国人ネイリスト たまにいい仕事する
だけどたまーーーーーに、期待通りかそれ以上のネイルに仕上げてくれることがある。
最初はエメラルドっぽい色を選んだのだが、「その色はない」といつものように却下され、代わりに使ったのが真っ青。
そして頼んではないけど小さな筆でグラデーションを作ってくれて、そろそろ完成という時におもむろにネイルを眺め出すネイリスト。
そして無言で席を離れたかと思えば別のネイルカラーを手に戻って来た。
で、完成したのがこれ。
グラデーションの境のラメはネイリストさんの独断。もちろん私に許可を取ることなく勝手に。
でもいいんだ。結果、夜の空みたいな綺麗なネイルにしてくれたから。
ネイリストさん本人も気に入ったみたいで、支払いの時にレジ前でパシャパシャ写真を撮られた。
「初めてグラデーションやったから自信なかったのよね~」
実験台にすな。
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