『菫青』を解剖する

どうも。
ザ・ターナーズというバンドでベースを弾いています、千尋といいます。

「CDを聞く機器がないんだが?」
とここ数ヶ月、苦情を耳にしては耳垂れのように排出し(?)有耶無耶にしてきましたが、ようやく各種サブスクにて配信されました。お盆のお供にどうでしょうか。

このEPの一曲に『菫青』という曲があります。
この曲は僕が一応作詞作曲ということで、思い入れもそれなりにありつつ。
一度やってみたかったライナーノーツ的なものを書いてみようかなと思い立った次第であります。
以下、つらつらと駄文が続きます。

あなたも「別れ」ってやつを経験したことがあるのではないでしょうか。
家族、恋人、友人、人それぞれでしょうが、かくいう僕も今までそれなりに喪失を経験してきました。
『菫青』という曲は、有り体に言えば失恋ソングになると思います。
つまりそういうことなんですが、自分で書いておいて僕は、実の所失恋ソングがあまり好きではないのです。

正確に言うと、「前向きな失恋ソング」が好きではないのです。
「悲しいけど前を向かないとな」的なフレーズが登場すると嫌悪感を覚えずにはいられないのです。
「お前の好きはそんなもんなのかよ!!💢」
と思ってしまいます。
変わりたくても変われない、もう二度とあの頃みたいにくだらない話だってすることができないのに、自分だけ時が止まったまま。それなのに時間は過ぎていくし皆変わっていく。
思い出したくないぐらいにはしんどかったです。

この曲に救いという概念はありません。
悲しい歌になるように歌詞を考えました。
悲しくて苦しいからこそ、寄り添えるんじゃないかなと思います。
今あなたが大切な人を失ってどん底に堕ちていたとしても、僕があなたの気持ちを推し量ることなんて不可能なんです。
でも、僕はあなたを突き放したくなくて、むしろ救ってあげたいとまで思っています。
僕が辛い時、音楽に救われてきたように、あなたの痛みをこの曲で少しでも癒すことができたらなぁと。

「南の方へ向かうのを躊躇ってしまう」

という一節があります。

新しい自分になりたいなら北へ
昔の自分に戻りたいなら南へ

失恋して辛いのに、昔には戻りたくないみたいです。
なんて面倒くさい奴なんでしょうか。

そんな捻くれ者のブルースを聴いて、愛してくれる人を僕は大切にしていかなくてはいけませんね。
(´▽`) '` '` '`








じゃあね〜
ご贔屓に。

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