パワポは何故使われるのか?

先日ある記事で、Amazonはパワポ禁止、という話題を読んだ。論理力が養えないから、という理由だったように記憶している。
ちょっとラフに仮説を考えてみると、パワポが使われるのは、コンサルが使ってるのが何となく見栄えしたことが過去にあったからではないかと思う(事業会社にいたころに何となくカッコ良いなと思ったのは事実)。では、なぜコンサルが使うかというと、実際にコンサルになって分かるのは、主に、
①ある顧客で使った資料を他の顧客で使い回すことが非常に簡単になること、
②プレゼン資料の体裁をすることで、何となく提案・提言っぽい仕事をした雰囲気を出せること、
③仮に本当にプレゼンをすることになったときにスライドがあった方が丸腰感が出ないこと、
という、それほど立派ではない3点くらいの理由からではないかと思う。特に①の理由は本当に大きい。
従って、社内資料としては、自分の考えをまとめて人前で発表したり教授・共有するときには良いかもしれないが、一回限りの資料にパワポを使うのは、時間が少し勿体ないように思う。また、正確かつ詳細に事実を記載する必要のある資料には間違いなく不向きだ。仮に華やかな概念図がなくても、WORDでビシッとロジカルに書かれた文章の方が、ワンランク上のパワーがあることも少なくない。特に若いうちはA4縦置きで、考えの抜け漏れがないよう全体の整合性をしっかり考え抜いて、見出しの付け方と段落構成だけを武器に、一つの文章としてまとめられるように育ててあげた方が良いように思う。
そういう意味では、パワポは使い方によっては、カッコが付くだけで中身の薄い、その場限りの逃げのグッズになりかねないものだと思う。つまり、コンサルのカッコつけのためのグッズ、ということも少なからずあるのではないかな、と(自戒を込めて)思う次第である。

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