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数字へのこだわりを捨てたボカコレ2022秋

一年以上前から目をつけていたぼっち・ざ・ろっくが見事にアニメ化して古参ぶっている志村です。

ぼっちちゃんに親近感が沸く今日この頃、ボカロの祭典「ボカコレ」に参加したので振り返っていきます。

まずはかわいいかわいい僕の参加曲たちを聞いてってください。

ルーキー部門参加作品「霖雨、色葉散る」

テトの日&TOP100参加作品「Star Stream」

参加にあたっての思い

今回、雰囲気の異なる2曲を出しましたが、共通する方向性があります。

・数字に囚われないこと
・自分の作りたい曲を作ること
・シンプルなリリックビデオにすること

数字に囚われないこと

ボカコレってかなり大規模なイベントで、言うなれば年2回行われるボカロPの全国大会なんですよ。

誰もが上位を狙ってるし、せっかく力入れた曲が埋もれれば悲しいし、ここでボカロP活動の雌雄を決する人も少なくないと思うんですね。

でも僕、ふと気づいたことがあって。

わざわざ投稿本数の多いイベントに出すんだから、そりゃ埋もれるよねって。

なので、ボカコレのためだけに本気を出すのではなく、むしろボカコレ期間外からチマチマ作品を出し続ける方が活動としては良いんじゃないかと思いました。

ということで、多少はいつもより気合を入れたものの、いつもと違うことはしないという方向で参加しました。

ボカコレ参加者の中には、おそらく音楽を生業にしている方や、本気で結果を出すために死ぬほど努力している方がゴロゴロいるんだと思います。

そんな人々VS趣味で作曲しているアラサーなどという勝負で、数字を出そうという方が無謀です。

なので、今回は埋もれてもいいやくらいの気持ちで、数字を狙わず平常運転で行きました。

だから、ボカコレ前に流行った「リプした方を巡回用リスト入れます」的なやつは一つもリプしていないし、「おススメ曲教えて」系のツイートに自曲聞いてくださいっていうリプもしませんでした。

これに関しては、僕がコミュ障なのが原因の7割なんですけど、多分ハチとかwowakaとかが無名のボカロPだったとしてもこんなことしないだろって思ったのが残りの3割。

実際、そんな付け焼き刃で人気が出るほど甘くないですからね。

(とはいえボカロP同士の交流という面では効果があったのは事実。教室で皆がワイワイ話してる中、自分は机に突っ伏してるみたいな状況だったのは否めない。)

自分の作りたい曲を作ること

これに関しては、ボカロ文化に全くと言っていいほど触れてこなかったロキノン厨なので「ボカロっぽさ」みたいなのが分からないのもあるんですけど、いつも通り自分の作りたい曲を作りました。

受けの良さとか今までやったことない曲調とかも考えたんですけど、結局その方向性だと曲が作れなかったですし、そもそも受けのいい曲って僕自身あまり聞かないし。

とはいえ一曲目の「霖雨~」は、僕のやりたい方向性にプラスして独自性も持たせました。

一方で二曲目の「Star Stream」は、完全に僕のやりたい方向性だけで作っています。

この辺は後ほど曲解説でたっぷりと語ります。チェケラ。

シンプルなリリックビデオにすること

ボカロ曲あるある

・絵師さんor自分が描いたいい感じの一枚絵
・動きの多いエフェクトや歌詞表示
・音声波形表示

もちろんこの文化を否定する気はなく、むしろ僕がマイノリティなのは重々承知なんですけど、それにしたって多すぎません?

それと、ボカロPというより作曲家としてはビジュアル面より音楽を聴いてほしいんですよね。

そんな思いもあって、曲のイメージにあった背景と見やすくてシンプルな歌詞表示という「リリックビデオ」を作っています。

実際、アンノウンマザーグースとかシンプルながらめちゃくちゃ人気なので、必ずしも凝った編集の動画が伸びるとは限らないと思っています。

(とはいえ、フリー素材の背景に簡単なアニメーションってのも味気ないよな…とも思う。というかアンノウンマザーグースを引き合いに出すなよ

それに、他の方の力を借りると自分の曲感が薄まる気がするんですよね。

僕も一回だけピアプロでイラスト拝借して動画作ったことあったんですけど、権利関係も怖いし、結局伸びなかったしで合わなかったんですよね。

例えば、曲と詞は自分で作って、調声・ミックス・イラスト・動画を外注したって、よくあるパターンだと思うんです。

たしかにクオリティは上がるけど、果たしてそれって本当に自分の作品と言えるのだろうかと思ってしまうんですよね。

もちろん、クオリティが高ければ高いほど多くの人の心を掴みやすくなるのは間違いないし、否定するつもりもありません。

しかし、僕は今回数字を取ることを放棄しているので、背伸びをせず自分の実力だけでやりたいと思いました。

背伸びして作っても次が辛いだけだけですし、カートコバーンもこう言ってることですし。

偽りの自分を愛されるより、ありのままの自分を憎まれる方がいい。

https://live-the-way.com/great-man/celebrity/kurt-cobain/

「霖雨、色葉散る」について

僕は基本的に「曲の解釈は聞く人に委ねる」というスタンスなのであまり語る気はなかったんですけど、そうはいってもこだわりとか曲の背景とかを知ってもらった方が曲に深みが増すのかなとも思うので、簡単に書いていこうと思います。

どんな曲?

8分の6拍子の切ないバラード。

ギターの代わりに琴を使った和風な曲。

秋の長雨で散っていく葉に、二人の愛の終わりを重ね合わせた曲。

解説

「霖雨」(りんう)・・・幾日も降り続く雨。ながあめ。

「色葉散る」(いろはちる)・・・秋の季語。紅葉しながら散る様子。

歌いだしは「『ひとつ』の傘」「『ふたつ」の木の葉」「『みつ』める瞳」「刻む『四つ』打ち」「『いつか』は土に」と1~5の数字を入れた。そこに特に意味はない。

一番は女性目線。相手のことを「君」と呼んでいる。

二番は男性目線。相手のことを「貴方」と呼んでいる。

二人で決めた答えのはずなのに、女性は涙が止まらず、男性は忘れられない、というような情景。

裏話

・前回のボカコレの生放送で「ボカコレはバラードが少ない」と言っていたのでバラードにした

・以前作ったトリプルボーカルの「夕立、遠雷、白昼夢」がそこそこ伸びたので、味を占めて今回もトリプルボーカルを採用した

・椿屋四重奏の「紫陽花」の秋版みたいな曲を目指した

・最初シャッフルの4分の4拍子で作っていたが、面白くないので8分の6拍子にした

・最初生音のギターを入れる予定だったため仮の打ち込みをしていた途中、ふと思い立って琴の音にしたら良さげだったのでそのままGO

・仮タイトルは「秋雨と傘」だったが、面白くないので所見じゃ読めないタイトルにした

・詰まる所、他に被りのなさそうなニッチなジャンルで勝負した

「Star Stream」について

どんな曲?

俊龍作曲の小倉唯が歌っていそうなアニソンロック。

ジェネリック俊龍第3弾。

もうすぐ活動一周年ということもあり、「原点回帰」がテーマ。初期の方向性で作った曲。

どんなにこの曲が埋もれようとも、曲作りに対する思いは変わらないことを歌った。

解説

タイトルの「Star Stream」というのはVOXのギターの名前(これね↓)

アコギ・12弦・ハム・シングルのギターの音をすべてこの一本で収録。

また天文学の用語としても以下の意味がある。

このことから、自分が夜空に浮かぶ無数の星のひとつだとしても、自分だけの光や目標は見失ってはいけないという思いを込めた歌。

裏話

・活動初期の楽曲は「星」を裏テーマにしていたが、最近裏テーマのことを忘れていたので、今回は「星」を全面に出した

・バラードとか湿っぽい曲ばっか作ってたから、こんなにエネルギッシュな曲が書けるとは思っていなかった(おかげで体調崩した)

・仮タイトルは「Venus」で、一番星を歌った曲にしようとした。しかしギターの音を入れている最中「Star Streamで弾いてるから『Star Stream』ってタイトル良くね?」と急遽変更

・当て字・当て読みの歌詞が多いが、響きやノリの良さを意識しつつ意味の通るものにした(おかげで調声しては歌詞書き直す作業を5、6回やった)

・ボカコレは曲が埋もれがちで落ち込むクリエイターも多いと思うが、その曲に込めた時間や思いも大切な光だよっていうメッセージ性も込めた

・ピアノソロはギターで弾きたかったけど技術的に断念…

・落ちサビのピアノは頑張って自分で弾いた

・サビのメロディで「L!I!N!E!LINEをやらない👏俊龍!」のコールが打てる

・背景画像はフリー素材。フォトショでちょちょっと加工してテトさんっぽくした

・ツインドリルっぽいものはイラレでちょちょいと作った
(単体で見ると全然ドリル感ないな…)

ご自由にお使いください

これらを踏まえてもう一度聞いてみると新たな発見があるかも…?

番外編「ボカコレめちゃくちゃ気合い入れてたのに投稿時間間違えちゃった人」

今回のボカコレ、ルーキー部門の開始時間が0時から19時に変更になったんですよね。

そこで、絶対フライングで曲出す人いるでしょと思い、それをネタにした動画を10/7の0時に投稿したんですよ。

これね↓

そしたら何ということでしょう、参加した2曲の再生数を足した数より多い再生数を叩き出しました

こちら、執筆時点(10/14 23時頃)のアナリティクスです。

しかも勢い余って「音楽・サウンド」ランキング100位以内にランクイン、一時期Adoさんや「まにまに」に肩を並べる始末

きっと君も狂ってんだ…

何がやばいって、これ1ポイントも広告されていないんですよ。

ボカコレは初動が肝心、マジだった。

実際これのおかげで、Twitter・ニコニコともに若干フォロワー増えたので、宣伝効果としては少し成果はあったのかなと思います。

けど、丹精込めて作った曲より制作時間1時間のネタ動画の方が数字取れるインターネット面白すぎでしょ

(ちなみにサムネはフリー素材。無料で使っていいクオリティを超えている…!)

総括

ボカコレは今回で2回目の参加でしたが、数字を追うことを辞めたので肩の力を抜いて参加することができたかなと思います。

この人伸びそうだなと思ってTwitterフォローした方々が軒並みランクインしている姿は、さながらインディーズバンドを追っかけてるみたいで楽しかったな。

僕自身も以前より少しずつ持てる数字が増えてきて、大きく飛躍せずともコツコツと成長しているのかなと思います。

ただ、僕の曲をレビューしてくれたツイートが今の所1つしか見つかってないんだけど、僕のエゴサ力が足りないだけ…だよね…?

(数字に囚われないと言いながら、何やかんや数字を気にする志村なのであった)

(アルバム配信してるので聴いてね)

最後に

ここまでお付き合いいただきありがとうございます。

現在ニコニコを中心に、YouTube・ピアプロでも活動しています。

ニコニコとYouTubeにあげる動画は同じものですが、プラットフォームによって使い分けていただければと思います。

また、ニコニコモンズとピアプロでは音源を配布しています。
特にピアプロの方ではオフボーカル音源も付いてくるのでご自由にお使いください。

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あと最近は文章の書き方を忘れるレベルで更新していませんが、このnoteでは音楽理論やGarageBandの使い方をはじめ、音楽に関係する記事を書いています。

記事はジャンルごとにマガジンにまとめてありますので、興味がありましたら覗いてみてください。

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