シーシャに関する「◯◯の話」

チルイン/チルアップを運営する「チル株式会社」代表取締役の杉山です。 Twitterで…

シーシャに関する「◯◯の話」

チルイン/チルアップを運営する「チル株式会社」代表取締役の杉山です。 Twitterでつぶやいたシーシャの豆知識を、定期的にまとめてコチラにアップします。 主観に寄ったオススメはしません。シーシャを科学的に解説します!

最近の記事

HMSの話③使い方の話

みなさん興味津々のヒートマネージメントシステム(以下HMS)の話、最終稿は、そのものズバリ使い方の話です。 HMSとセミHMSに分けて解説します。 セミHMSの火力調整「炭の調整以外の方法で熱量を調節する」機能の有る/無しで、その使い方は実は大きく変わります。 なので、セミHMSに分類されるモノに関しては、以下の通り、サラっと。 ・炭を増やせば強くなる ・炭がチビてくれば弱くなる ・ハーフサイズの炭の場合は、横に置いて設置面積を増やせば強くなる それぞれの比例関係は曖昧

    • HMSの話②熱の話

      ▶︎HMSの話①分類の話を踏まえて、HMSにもセミHMSにも共通する、熱風/放射熱/伝導熱のバランスを変えるというか、熱の伝え方を変える話をいたします。 【放射熱】をコントロールするHMSを使った場合と、直炭の場合とで、もっとも大きく変わるのは放射熱です。直炭の放射熱は、炭の直下に比較的ピンポイントで伝わります。 これがHMS(図はロータスのイメージ)を使ってあげると、底面の金属面(場合によっては金網)が熱を拡散して、放射熱が全体に均等に加わります。材質や形状、厚さなどでも

      • HMSの話①分類の話

        ヒートマネージメントシステム(以下HMS)とは、2010年代に誕生したシーシャ用のガジェットです。 それまでのシーシャは、ハガルにアルミホイルを巻いて穴をあけ、その上に直接炭を置くのが主流。炭の大小交換&配置換えのみでもって、ハガル内にあるフレーバーの熱管理を行なっていました。 HMSの定義製造者でもないイチ商店主に過ぎぬ自分が、勝手に定義するのもおこがましいのですが、別にこの定義を広めようとしているわけではないのでご容赦を。 あくまでも、このnoteの中だけの定義です。

        • パイプの話③排出弁の話

          パイプ&ホースが、シーシャの味に及ぼす影響については①②を参照してください。 ③では、ほぼ全てのパイプには取り付けられている、排出弁について解説します。 排出弁の存在意義排出弁って、なぜあるのでしょう? それは「ボトルに溜まったまま、時間の経過した煙はマズい」から。 間断なく吸い続けていれば、吹いて煙を排出する必要はありません。 稀に毎回吹く方がいらっしゃいますが、これは味わいの観点からすると悪しき習慣。吹いた直後は自分の息を吸い戻しているだけなので、煙も薄く、一呼吸分の

          パイプの話②味が変わる話

          【パイプ&ホースの話①吸い心地の話】の内容を踏まえたうえで 「吸い心地が、二次的に味に及ぼす影響」について解説します。 パイプで味が変わる理屈吸い心地が軽いと、強くグングン吸えるので、炭の燃焼が促進されて熱量が上がりやすい。 良く言えば、濃厚な煙が楽しめる。 悪く言えば、焦げ付きやすい。 吸い心地が重いと、吸うのに力がいる。そのため燃焼は穏やか。熱量の上下幅も狭い。 よく言えば、軽やかで安定した煙。 悪く言えば、パンチが出しづらい。 吸い心地の軽重が、二次的に味に影響を

          パイプの話②味が変わる話

          パイプの話①吸い心地の話

          「このパイプで吸うと美味しい!」「やっぱり高いパイプは違うね👍」みたいな言説を、そこかしこで見かけます。 美味しいの感じ方は人それぞれ。ここではその「美味しい」を分解し、パイプが変わることによって起こる現象をひとつひとつ解説します。 パイプで味は変わらない最初に明言しておきたいのですが、パイプ&ホースでは、直接的に「煙の味」は変わりません。 煙が「金属製の管→ガラスなどの瓶&水→ホース」と通り抜けたところで、煙の味が変わる理屈がないからです。 よく引き合いに出される説明に

          パイプの話①吸い心地の話

          ハガルの話③材質の話

          先のnote▶︎【ハガルの話②形状の話】 形状による機能の違いを理解した次は、材質です。 陶磁器、ガラス、シリコン、金属。中には木製なんてものも! この「形状」と「材質」で、ハガルの特性はすべて決まります。 熱伝導率ハガルの材質の話とは、つまるところ熱伝導率の話です。 シリコン<陶磁器<ガラス<金属 細かい数字は端折りますが、ざっくり比例関係で表すと、こんなカンジです。 熱伝導率は、先の「③伝導熱」というファクターに大きく作用します! ※「②放射熱」は、主にアルミホイル

          ハガルの話②形状の話

          ハガルをザックリ大別すると A)ストレート B)ファンネル C)ボルテックスとかの亜種 それぞれ構造が違いまして、「熱の話」で整理した熱がどのように伝わるか&シロップの扱われ方が変わります。 ①熱風 ②放射熱 ③伝導熱 それぞれの意味がわからない方は、前稿▶︎【ハガルの話①熱の話】からお目通しください。m(__)m A)ストレート もっともシンプルな構造で、ハガルの葉っぱを入れる部分の底に穴があいているタイプ。ストレートハガルでは、一般的にタバコ葉を全体にふんわりと盛り付

          ハガルの話①熱の話

          ここ10年で、一番進化を遂げた器具。 昔はストレート/エジプシャンと呼ばれているような、底に穴があいているモデルしかなかったけれど、最近は構造も材質もイロイロ。 シーシャの味の大半を決める器具。 パイプは一本でも事足りるけど、ハマったら、一番種類を揃えたくなるアイテムです! 本稿では、その選び方をプロの目線から解説したいと思います。 ハガルの前の大前提! フレーバーとは?ハガルはフレーバーに熱を伝えるためのもの。 なので、まず前提として、フレーバーを知らなくてはなりません