見出し画像

ロケットリーグのカメラ設定の解説

ロケリのカメラ設定にはどのような効果があるのかを重点にして書いてみました。(参考に私のランクはチャンプ3です)
※この記事は随時修正しています。



■ 視野 (FOV)

視野は広げるほど魚眼レンズを覗いたような視覚になり、たくさんの情報を取り込めます。

視野を広くするメリット
・周りが把握しやすくなり立ち回りが良くなる
・ボールや車の慣性を感じられる

視野を狭めるメリット
・ボールや車の動きがゆっくり見える
・ボールタッチの精度が上がる
・反射神経がなくても対応しやすい

視野を下げるとタッチの精度が上がりますが、周りの状況が把握しにくくなるというデメリットがあります。また、ボールや車の慣性を感じ取りにくくなるので、エアリアルやエアドリが難しくなります。
プロは視野110が最も多いですが、1~3(109,108,107)下げてプレーしている選手がいます。これは少しでもボールタッチの精度を上げるためだと考えられます。1~3下げた程度では立ち回りには影響しないのでしょう。
一度は110以外の視野設定を試してみた方がいいです。

反射神経にあまり自信がない、という人なら、視野を下げることで改善する可能性があります。(エアリアルの感覚は落ちると思いますが。。)


■ 距離 (Distance)

距離はカメラと車の間の距離のことを指します。離すほど車が遠くに小さく表示されます。

距離を離すメリット
・周りが把握しやすくなり立ち回りが良くなる

距離を近くするメリット
・ボールタッチの精度が上がる

プロの距離設定は大体230~300の範囲です。
距離を310以上にするとボールタッチの精度が落ちたりフィフティ等の競り合いで負けやすくなるのでおすすめできません。
なぜ310以上のプロがいないのかを考えたのですが、プロの洗練された経験と感覚が身につけば、それ以上距離を離すことが無駄でしかなくなるからだと思います。必要以上に視野を上げるとボールタッチの精度が下がってしまいますからね。

距離を決める基準としては
・思い通りのボールタッチができる
・競り合いで負けにくい

上記2つの条件を含む、最も遠い距離にするのがベストかと思います。


■ 高度(Height)

高度はカメラの高さで、高度を高くするほど周りの状況把握がしやすくなります。高度を低くするほど車体と近い目線でプレイすることができ、車体後方の視野が広がります。

高度を高くするメリット
・周りが把握しやすくなり立ち回りが良くなる
・ボールの向こう側が見やすい

高度を低くするメリット
・車体目線になり、ボールの打ち分けがやりすくなる
・後方の守備(シャドーディフェンス)がやりやすくなる

高度を上げるほど周りの状況を把握しやすくなりますが、大きなデメリットがあります。それはボールが真上に上がった際に自車が見えなくなってしまうというものです。そのせいか高度を120以上に設定しているプロ選手はいません。

逆に高度を下げるデメリットは、ボールの向こう側の把握ができなくなることです。これは常に不利な状況でプレイしていることになります。
個人的に感じる高度を下げた場合のメリットとして、後方の視野が広がるのでシャドーディフェンスが若干やりやすくなる気がします。
もう一つのメリットは、視点が車目線で見れるようになりボールの打ち分けがやりやすくなることです。

できるだけ高度を下げた方がカメラと車の高低差を考慮しなくてよいので、プレーとしてやりやすくなる面があります。だからといって試合に勝ちやすくなるわけではなく、バランスが重要です。フリースタイラー向けの設定がるように試合に勝ちやすい設定があります。
高度は 90 100  110 の3つの中から選ぶのがベターなようです。


■ アングル (Angle)

アングルはカメラの上下の角度で、角度をマイナスにするほど見下ろす形になります。

プロの設定範囲は、(-3)~(-5)で、(-6)以下にしている選手はほぼいません。
角度(-5)は一番水平な視点で見れる設定と言われています。
角度を 0~(-2)にしている人も少ないです。
理由としては、相手の状況把握のしづらさと、距離感の把握のしづらさ(立体感がなくなるから?)があるからなのでしょうか。
詳細な要因は分からないのですが、少しだけ見下ろす角度の (-3) (-4) (-5) の3つから選ぶのが良いようです。

一応、角度を(-6)以下に設定したときのメリット・デメリットを書いておきます。(主観的な感想が多めです)

メリット
・立ち回りで有利になる(ボールの向こう側の状況把握ができる等)
・ブースト回収や地面への着地がやりやすくなる
・ボールを空中に保持し続けるようなエアドリが若干やりやすくなる
・頭乗せドリブル時にボールを乗せている位置がわかりやすくなるため、少しだけやりやすくなる
・相手の頭乗せドリブルへの対応が若干やりやすい

デメリット
・角度があるとボールの軌道予測やボールタッチが難しくなる
・真正面のぶつかり合い(フィフティ)に負けやすい
・ボールが上に飛んだときにスコアボードと被って見にくくなる(視野が近いと更に見えなくなる)

角度があると常にその角度を考慮してボールの軌道を計算することになるので。
ボールの上下左右への打ち分け、壁に反射したボールの軌道予測、エアリアルでボールに合わせること等が難しくなります(慣れたら問題ないのかもしれません)


■ 追随 (Stiffness)

追随は、車を追う「カメラの時間差」を設定できる機能です。
以下に追随を低くした場合のメリットとデメリットを解説します。

メリット
①画面ブレの低減
②周りの状況を把握しやくなる
③速度の把握
④慣性の把握

①画面ブレの低減
数値を下げることで画面のガタツキが減り、動きがスムーズなります。

②周りの状況を把握しやすくなる
スピードを出すと車は画面奥に行くので、その分、周りの状況を把握しやすくなります。反対に、シャドーディフェンスのような場面で車が画面側に向かってくる場合は、車が画面側に迫ってきて手前の情報量が減ってしまいます。

速度の把握
カメラは車の加速減速で前後に動きます。この追随の効果により車が表示される大きさが変わるので、大まかな速度を把握することができます。
例として、追随1.0にしてカメラと車の距離を固定してしまうと速度を判断する材料が壁などの背景しか無くなってしまいます。
現在のスピードがどれくらいなのかの把握が難しくなります。(追随1.0のプロもいるので慣れの問題ではあるのですが)

④慣性の把握
・追随を低くした場合、前方に進むと車が小さく表示される
・逆に後方(手前)に向かってくると車が大きく表示される
・車にカメラが追随するラグによる効果
これら3つの要素が組み合わさって、車の慣性がどの方向に働いているのかを感じ取りやすくなります。ボールの周りをドリフトしながら走ったり、エアリアルで旋回してみると違いが感じ取れます。

追随を低くした場合のデメリット
・スピードを上げると車が遠くに離れるのでボールタッチの精度が落ちる
・カメラの動きが激しくなるのでボールタッチの精度が落ちる(動体視力・反射神経が必要になる)

ターンしてボールをクリアするような場面(動画3:54参照)では大きな違いが生まれます。

プロの追随の設定値も幅が広く、自分の感覚に合った設定を選ぶことが大事です。
カメラのクセに慣れるのにある程度の時間がかかるので、一度決めたら数値を頻繁に変えることはしない方がよいです。
プロの動画を参考にする際も、自分と同じ設定の人の動画を見た方がカメラのクセを覚えることができるのでおすすめです。

自分に合った追随を決める一つの方法として、頭乗せドリブルをしてみる方法があります。
追随を0.1にするとカメラが前後によく動くので、ボールを安定させるのが難しくなります。反対に1.0にすると安定はするけどボールを前方に落としがち(スピードの把握が難しいから)になると思います。
とにかくその追随のカメラの動きを記憶していくしかありません。

トッププロの追随設定は大体0.3~0.7の範囲になっています。その中で特に多いのが0.4です。ソロデュエルで強い選手などは、この0.4付近が一番多いです。世界大会のスタンダード(3V)では硬めの0.7をよく見ます。
推測ですが、チームプレーではそこまで低い追随を必要とせず、フィフティの強さや正確性を重視しているのではないでしょうか。

私自身はエアリアルは0.4が一番やりやすいと感じているのですが、反射神経や動体視力が足りない(カメラの急激な動きに対応できない)ので、最近は少し数値を上げてプレイしています。
ボールタッチの質が悪いと感じてる人は追随が低すぎるケースがあるかもしません。少し上げてみることで改善する可能性があります。

参考に、古いですが元プロのLethamyrとScrub Killaのデュエル動画を載せておきます。

Lethamyrは追随1.0でプレイしていて、相手のScrub Killaはおそらく0.3~0.4です。それ以外の項目の設定はLethamyrと同じ位だと思われます(距離270、高さ100 or 110、角度-3くらい)
追随が低いScrubの方がカメラの動きがスムーズなのがわかります。
動画の(30:42)のミスは追随1.0の難しさのせいなのかもしれませんね。

(追記)2023/07/15
参考に直近の世界大会で優勝したVitalityのメンバーのうち2人は追随0.35でした。特に突出した実力を持っているZENは0.35です。
とはいえチーム3人目のRadosinは追随0.7でやっていますし、決勝戦の相手メンバーのSEIKOは0.7、M0nkey M00nは0.6です。
ここからも追随の数値は人によって違うことがわかります。


■ 回転速度 (Swivel speed)

右スティックのカメラ操作の感度です。
主にボールカメラのときに相手や周りの状況把握に使います。

上手いプレイヤーはソロデュエルでドリブル中にボールの向こう側を覗いて相手の状況を確認するのに使っています。
2V,3Vでも相手の位置を確認するのに使っているのを見ます。
1~10まで自分の好きな感度にしましょう。

実はこの右スティックカメラなのですが、ロケリプレイヤーの99%は使いこなすレベルになる前にやめてしまいます。私もまだ使えていません。


■ 変更速度 (Transition speed)

ボールカメラと通常視点を切り替えた時のカメラが移り変わる速度の設定です。
これをMAXの2.0にすると一瞬でカメラが切り替わります。反対に1.0にするとゆったりと切り替わります。
「カメラは一瞬で切り替わるほうがいいのでは?」と思うかもしれませんがメリットがあります。

メリット
・視点が切り替わる流れの中から周りの状況を把握できる
・カメラの切り替え中に車の慣性を把握しやすくなる

この速度は出来るだけ速い方が有利だとは思うのですが、トッププロでも1.0の最低速度でも特に不利にはなっていないようです。なので自分に合った設定を探すと良いでしょう。


以上でカメラ設定の解説は終わりです。

最後に、昔いた選手で私が個人的に好きだった Gengar というプレイヤーの動画を紹介したいと思います。
この方は(距離400、高さ200、角度-3、追随1.0)という特殊な設定でプレーしていました。立ち回り特化型とも言えるような設定ですね。一応プロシーンでも戦っていた実力者でした。この様に、独自の設定を極めてみるのもロケリの楽しみ方の一つなのかなと思います。

次回は気が向いたら、感度やコントローラの設定について書いていきたいと思います。

この記事が少しでも参考になったのなら幸いです。
それでは皆様、よいロケリライフを!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?