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〜鬼から見た桃太郎〜ChatGPTを使っていろんな立場から絵本を読んでみる

子供の学年が上がってくると塾で出題される読解の問題が複雑になっていき「誰の立場で?」というところを理解しながら文章を読み解いていく必要が出てくることが増えてきます。
子供にとってはこれを読み解くのはなかなか難しいらしく、なんとなく解けていた国語が解けなくなってしまう原因になってしまうことが多いようです。確かに文章が誰の視点で書かれたものか?というのをいきなり考えるというのも難しいと思うので、理解をするための練習としてよく知っている話を別の立場から聞かせてみるというのをやってみるといいのではないかと思いChatGPTを使っていろんな立場から「絵本を書き直してみる」というのをやってみました。

鬼からみた桃太郎

桃太郎の話自体は以下のサイトから拝借をしました。

内容的にはスタンダードな桃太郎の話をプロンプトに差し込み、新たに鬼の立場からの新しい桃太郎を作ってみた結果が以下の結果です。

むかしむかし、遠くの島には我々鬼が暮らしていました。平和な生活を送っていたのです。ある日、人間の村から何者かがやってきました。

それはおじいさんとおばあさんが川で見つけた、川下りに流れてきた巨大な桃から生まれた男の子、名付けて桃太郎という者でした。

「おまえ、何者だ。」我々の大将が問い詰めました。しかし彼は気にも留めず、

「我が名は桃太郎。おまえたちが村人に困らせをかけていると聞き、私が来た。」と答えました。

そんな事は無い。我々は平和に暮らしていた。でも、桃太郎は信じてくれませんでした。背後から、犬、猿、キジという、彼の仲間たちが姿を現しました。

「我々を退治するとは何事だ。」と大将は桃太郎に尋ねました。しかし、彼は無言で立っていました。

犬は我々を見つめ、吠えました。猿は門に登り、キジは我々の目をつつきました。それは、まるで我々を驚かせるための作戦のようでした。

我々は驚き、城内に逃げ込みました。だが桃太郎たちは追いかけてきました。ついに、大将が挑みました。

「生意気な小僧。我が懲らしめてやる。」大将が鉄棒を振り回しましたが、桃太郎は飛び乗りました。

「悪い鬼、村人に悪いことをしたからには許せない。私のこぶしを受けてみろ。」

「アイタタ、ごめん。ごめん。許してくれ。降参だ。」と我々は慌てふためきました。

「本当に約束するか。」

「約束する。嘘はつきません。宝物をやります。」我々は彼に全てを与えました。

そして、桃太郎は我々の島を去り、人間の世界へと戻りました。それ以降、我々は人間の世界に手を出すことはありませんでした。

元の文章にもよるかもしれないですが、鬼にとっては「鬼ヶ島」という鬼族住んでいる島があり、そこにおいては敵がいるわけではないので「平和な生活を送っていた」のかもしれないです。桃太郎は「自分が実際に鬼に困らされた」という具体的な話はなくて、「そういう噂を聞いた」レベルで鬼を倒しにきているし、鬼は直接面識があるわけではないので

「我々を退治するとは何事だ。」と大将は桃太郎に尋ねました。しかし、彼は無言で立っていました。

桃太郎は自分の信じている正義を元に鬼に戦いを挑んでいるので鬼から疑問を投げかけられてもきっと聞く耳を持たないと思います。そして、鬼にとっては自分の仲間に危害を加えてくる的なので防衛をしなくてはいけないです。

我々は驚き、城内に逃げ込みました。だが桃太郎たちは追いかけてきました。ついに、大将が挑みました。「生意気な小僧。我が懲らしめてやる。」大将が鉄棒を振り回しましたが、桃太郎は飛び乗りました。

鬼の大将は一度は逃げたものの最後は戦いに負けて

「アイタタ、ごめん。ごめん。許してくれ。降参だ。」と我々は慌てふためきました。「本当に約束するか。」「約束する。嘘はつきません。宝物をやります。」我々は彼に全てを与えました。

桃太郎がしてきた主張を全面的に受け入れ、謝罪をするという結果になっています。

鬼からみた桃太郎は「どうして戦争が起こるのか?」を考えさせられる

鬼は「悪い奴」桃太郎は「正義の味方」という前提を持って物語を読むとヒーローが悪者をやっつける話という話になるんだと思います。ただ、鬼にとっては「誰かから聞いた噂」を元に「自分たちの島」に他の民族が乗り込んできて「暴力で正義を押し付けに来た」という「戦争」みたいな出来事だったのかもしれないです。
別の視点から物語をみるとどう思うか?改めて桃太郎という話を両方の立場から第三者として聞いてみるとどう思う?など子供と話をしてみると子供の視野が広がるきっかけになるのではないかなと思いました。

まとめ

他にもいろんな話をいろんな立場から考えてみると面白いかもしれません。試してみたものだと桃太郎のような「正義 vs 悪」みたいなもの以外にも「物語に出てきていない人の視点で考えてみる」みたいな例として
以下の「三年寝太郎の母親の立場で考えてみる」

タヌキがいたずら者だと知らないキツネの立場から考えてみる

など色々応用版も作ることができます。工夫すると色々面白いので興味を持った方は試してみてください。