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わたしのおんがく道①

失った物書きの自分を取り戻す前に、なぜこうも音楽に心を奪われ「おんがく道」へ進んだかを冷静に自己分析せねばなるまい。

思えば、常にレコードから音楽が流れている家庭だった。
小さい頃から聞き親しんだのは、モーツァルト、ヨハンシュトラウス、ポールモーリア、そしてビートルズと谷村新司だ。
母親がかけるレコードの選曲、いわばセットリストはモーツァルトのアイネクライネナハトムジークから必ず始まり、ポールモーリアのエーゲ海の真珠で必ず終わっていた。

https://youtu.be/czBSj6_6rkE?si=0--LYufeNVTm9EL8

https://youtu.be/UmBZp7PvAxA?si=3rv-Q-YBav3kZyY5

セットリスト中のその2曲に挟まれている曲は、日や気分によって変えており、アイネクライネナハトムジークからエーゲ海の真珠にいたる道は様々なバリエーションがあった。しかしきまって母親が被さるように歌をうたっていたので、間にかかる曲たちの印象は抜け落ちている。かわりに、母親によってアレンジされた変なメロディの記憶が脳内倉庫に沢山保管されている。

アイネクライネナハトムジークは題名の意味通りには『ある小さな夜の曲』だが、母親が朝食の時にこの曲を流していた為、私の中では未だに『朝メシ曲』である。

私は朝一番に流れるこの『朝メシ曲』が大好きであり、それと同等に夕食どきにかかる、母親セットリストのラストナンバー『晩メシ曲』であるエーゲ海の真珠もとても好きだった。この2曲に限っては母親のアレンジされたあの耳障りな変なファルセットの歌が入らないからだ。ご飯のパワーも大きい。

そんな経緯で、小学生の時にはじめて興味を持ったアーティストがモーツァルトとポールモーリアとなる。
とりわけ、モーツァルトの曲は聞きこんでいて次第に音楽を構成する楽器にも興味が行くようになる。オーケストラの音響が気に入ったのである。

その中で特に気に入ったのがバイオリンという楽器であった。

続く

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