高松宮記念回顧(長いよ💦だが、情熱だけはある)【めざせ生涯回収率100%超え】


1着  ②マッドクール(5番人気)
2着  ③ナムラクレア(2番人気)
3着  ⑩ビクターザウィナー(6番人気)

◎  4着(11番人気)
○  10着(1番人気)
▲  5着(12番人気)

その走りに感動して涙が堪えられないレースに不意に出会うことがありますが、今年の高松宮記念はまさにそんなレースとなりました。

まずは◎ウインカーネリアン。
4歳時に多くの名馬の命も奪った病、蹄葉炎を発症。競走馬としての復帰もできるのかどうかもわからない状態から約1年をかけて復帰。初戦こそ破れたもののそこから一気に重賞制覇まで駆け抜け、病の影など感じさせないくらいのスピードでマイル戦線の常連となった彼でしたが、7歳となったここにきて1200m戦に初参戦。驚きました。このままマイル路線を当然に歩むものだと思ってましたし、初のスプリント戦がGⅠってどうなのか?と。でも、よくよく考えるとこれ、かなり良い選択なんじゃないか?と思えてきたんです。
初めてスプリントに参戦する馬に投げ掛けられる常套句に「スプリントのスピードに対応できるのか?」がよくあります。ただ、これを彼に問うのはおかしいな、と。彼はある程度のスピードを保って逃げた方が強いタイプ。11秒台で最後まで行けるんです。道中、逃げ馬の直後の2番手でレースを進めた関屋記念(2022年)では、超高速馬場+前半スローだったとはいえ、最後の3ハロンが10.8-10.6-11.6だったところ、自身の上がり32.9で勝ちきっています。なので、初スプリントであってもスピードの対応は可能!しかも今週は馬場が悪化する可能性大な天気予報。スピードだけでなくスタミナも必要となりそうです。そうなればマイルで走っていたことがプラスとなる可能性もあります。ここまで人気がないのはかなり美味しい。

珍しく週中にほぼ本命は決まっていました。調教もかなり良かったです。最終追い切り後の記者会見での三浦Jも相当気合いが入っているように見えました。

ウインカーネリアンの全8勝の鞍上は全て三浦J。怪我からの復帰後2戦目からここまでも全て三浦J。色々なことを言われがちな三浦Jですが、ウインカーネリアンと一緒の時は強気な騎乗をしてくれている印象です。三浦J自身も大怪我による約1年間の長期休養の経験があります。そんな共通点もあり、ウインカーネリアンを絶対に勝たせたい!という強い想いが反映しているからかも知れません。

あとは当日の雰囲気だけが気になりましたが、パドックではピカピカな黄金色の馬体から陽炎のような気合いが漂い、戦闘体制に入っていることは一目でわかりました。これはもう確信の◎です。

レースはマッドクール、ビクターザウィナーが好スタート。ウインカーネリアンはスタート時に脚を滑らせたのか、お隣のロータスランドにぶつかってしまい……大変なご迷惑をおかけしました……本当にゴメンなさい…。ハナを取りきったのはビクターザウィナー、なんとか立て直してその外の2番手をウインカーネリアン、内ラチ沿い3番手をマッドクール。あっさりと並びが決まったため流れは落ち着き、最初の3ハロンが34.9。そのままの流れで最後の直線に入った時はゾクッとしました。これ…本当に勝っちゃう。

直線では馬場の中程に進路を取ったビクターザウィナーの1頭分外を選択。レース後の三浦ジョッキーのコメントにありましたが、掘れた馬場が得意ではないから内には行かず、ギリギリの良い場所を通ったとのこと。結果的には最内を通ったマッドクール、ナムラクレアがワンツー。逃げたビクターザウィナーが3着で、ウインカーネリアンは低評価を覆す4着でレースを終えました。絶対に諦めない!という気迫を馬からもジョッキーからも感じました。もう少し展開が速ければ……と思うところもありますが、できうる限りの全力の走りを見せてくれたことにとにかく感謝です。この経験が次のレースに活きることを期待して、安田記念の予告◎を宣言します!

それから▲ロータスランド。ここ何年も1200m~1600m辺りのレースでコンスタントに好走していた彼女も7歳になり、このレースをもってとうとう引退することに……。元々は先行~中団でのレースが多かった彼女でしたが、去年の京都牝馬Sで初めて騎乗した岩田パパが敢行した、「大外18番からでも最後方からの怒涛のイン突き」で3着好走!ちなみにこのコンビのレースはここまでで全4レース。意外に少なかったことにビックリ。少なくとも10戦くらいは一緒のイメージでした。それだけこのコンビのインパクトがあったということなのでしょう。これまでの4戦の2人の歩みはこちら。

  • 京都牝馬S→大外8枠18番からイン突きで0.2差の3着(上がり最速32.8)

  • 高松宮記念→4枠8番。道中後方でレースを進め、最後は外を廻して0.5差の6着

  • スワンS→またまた大外8枠18番からイン突きで0.2差の3着(上がり最速33.5)

  • 阪神C→8枠15番からのイン突き……ではなかったけれども道中後方、最後の直線で馬場の中程のゴチャついた馬込みの中上手く馬群を割って猛追。0.2差の6着

調べてみたら、馬群を恐れず割ってくるレースはしていたけれど、実際イン突きしてたのは2レースだけでした。とはいえ3/4が8枠で2/4イン突きでの好走。自分の中ではそれが脳裏に焼きついていた、ということなのでしょう。そうか、イン突きはあくまでも岩田パパの特徴だったか…。
ところが前走の京都牝馬S(3度目の大外8枠18番!!)、鞍上は乗り替わりで松山J。彼がやってくれたんです!スタート直後、最後方からドンドン内に向かっていき、最後の直線では見事なすイン突き!一瞬先頭に立つかと思わせてくれ、見せ場たっぷりの0.3差の6着!上がり最速33.3!!イン突きといえばロータスランドというイメージが松山Jにもあったからこそこういう乗り方をしてくれたのかな?と思っていましたが、引退レースとなる今回の鞍上が岩田パパだとわかった時に私は理解しましたよ、松山Jが何故ああ乗ってくれてのか。
多分、次が引退レースで、鞍上が岩田パパだということは決まっていたんじゃないかな?最後のレースはきっと2人で築き上げたスタイルを貫くにちがいない。だったら、その邪魔になるような余計な乗り方をしてはいけない……と配慮してくれた上でのイン突きだったんじゃなかろうか……と。(全然違ってたら恥ずかしい💦)

さて、今回は12番と外目だけれどもいつもよりは全然内の枠をゲット。ここなら内にも行きやすい。内に行くなら焦ってスタートする必要ないもんねー!なんて思っていたら、スタート直後あのタックルがあり、しかもその衝撃で隣のメイケイエールちゃんにロータスランドも体当たりしてしまった😢……うちのウインカーネリアンが本当にゴメンなさい。でも、そんなことなかったかの様にロータスランドは内に進路を進めてラチ沿いを確保。内ラチ沿いの並びは

  • マッドクール

  • ビッグシーザー

  • ナムラクレア

  • ロータスランド

しかし、今日は間違いなく最内が1番伸びている。それは皆わかっているからきっと内の進路は開かないぞ。どうなる??
最後の直線、最内マッドクール、その1頭分外にビッグシーザー、更にその1頭分外にトーシンマカオ。ロータスランドは更にその外を選択しました。決して馬場の伸びる部分を進んだ訳ではありませんでしたが、上がり2位タイの33.7で追い上げ、こちらも12番人気の低評価を覆す5着でゴールしました。
ドロドロになりながらも最後の最後まで2人は諦めず、2人らしいレースで締めくくってくれました。競馬の素晴らしいところはこれで終わりではなく、この先ロータスランドの子供達にまた競馬場で会える可能性がある、というところです。数年後、ロータスランドに似た子供達に会えることを楽しみに待ちたいと思います。

最後にナムラクレア。

彼女は本当に凄い馬ですね。2歳の時から常にトップクラスを走り続け、全17戦のうち掲示板を外したのは去年のヴィクトリアマイルの8着のみ。重賞4勝している名牝ですが、GⅠだけにはあと少し届かない。過去6度挑戦したGⅠは以下のとおり。

  • 阪神JF→5着(0.5差)

  • 桜花賞→3着(0.1差)

  • スプリンターズS→5着(0.2差)

  • 高松宮記念→2着(0.1差)

  • ヴィクトリアマイル→8着(0.7差)

  • スプリンターズS→3着(0.2差)

今年5歳になったナムラクレア。そしてデビュー2戦目のフェニックス賞以外のレース全てにおいて彼女の手綱を握る浜中J。もしかしたら今年いっぱい、若しくは来年の高松宮記念をもって繁殖入り……の可能性もある中で彼女にGⅠの勲章を与えたい!という気持ちが強いはずなのに、共同記者会見での浜中Jはなんか自信なさそう…。調教があまり迫力がなかったとも言われており、調子上がってないのかな…と感じたのですが、あれは自信がなかったのではなく、静かに闘志を燃やしていたんだと思いました。それが分かったのは当日のパドックを見た瞬間でした。

こんなナムラクレアは初めて見ました。言い方は悪いけど「勝利への執念」みたいな、少し暗い感じの波動をバシバシ発しているように見えました。馬体は黒光りしてバッチリ仕上がっており、これは凄い!とは思いましたが印は回せませんでした。○ルガルもパドックが抜群に良かった上に、今回は前目に位置できる馬が上位にくると想定していたので、ルガルとナムラクレアを比べルガルを上位に取ったからです。まぁ、ナムラクレアを○にしても外れてましたから後悔はありません😅

レーススタート後、枠を利してマッドクール、ビッグシーザーの後ろのラチ沿いを難なく確保。道中ひっそりと息を潜め、末脚をためていました。前半3ハロン34.9は想定外のスロー。焦りがあったのかも知れません。最後の直線に入ると、前にいたビッグシーザーが外に持ち出したために空いたスペースに進出。そこからマッドクールの内を突こうとしましたが、坂井Jが右ムチを入れていたのを見て進路を外に変更。後は豪脚を炸裂させるだけ……!だったのですが、ここぞという所で脚を滑らせてしまったのか、若干内にヨレてしまい、スピードがのるのがワンテンポ遅れてしまったように見えました。最後の上がり最速33.2の爆脚をみると、これがなければ勝っていたような気がしてしまいます。

どんな馬場でも、どんなコースでも、どんな距離でも自分のできる全力を貫き通してくれるナムラクレアを何とかGⅠ馬にしてあげたい!という陣営の願いは、あと少しのところでまた手元からすり抜けて行ってしまいました。それでも恐らく、多くの競馬ファンはナムラクレアはそう遠くない未来には戴冠すると信じています。私もそう思います。その時が来たら、やっぱり号泣しちゃうのかなぁ✨

レース回顧というにはあまりに長く、完全に投稿の旬を逃した感が大きいですが、それでも書きたいことがありすぎて長文となってしまいました。読みにくいものとなってしまい申し訳ありませんでした。うーん、やっぱり競馬はいいな✨

今週は2重賞!少しホッとできます笑
また週末頑張りましょー!

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