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はじめてのHOUSE-ST1 第三回 荷重

 荷重についても、初心者は難しいようです。特に木造から入る方は、あまり構造力学とか復習されていないようなので・・・。無料版では、標準固定荷重と積載荷重について書きます。有料版では、それぞれ解説を多くして、他に積雪、風、地震力を追記します。

  まずは積載荷重から。新築の家には家具や人が何もなかったりします。しかし生活していくうえでは、家具もあるだろうし、人も住みます。その重量ってわからないじゃないですか?そこで建築基準法では積載荷重として、一般的な荷重を見るようにしています。つまり建物の重さは、建物固有の固定荷重というものに、積載荷重を足し合わせたものとなります(まあ他に雪とかあるだろうけど、大雑把にです)。

積載荷重のダイアログです。この例では、2階建てで屋根や天井には何も載らず(人も生活せず)、1階、2階は居室スペースとなっています。構造計算ではシーン別に積載荷重が定められています。床というのは、床面です。1800とあるのは、1㎡あたり、1800N(約180kg)の積載荷重があることになります。床と小梁には、1800N/㎡まで載せるので、それに耐えられる設計をしてくださいよ、という意味です。柱には1300N/㎡です。地震というのは、地震力を算定するときの重量となります。600N/㎡です。これらの数字は建築基準法施行令第85条にありますので、通常はそのまま使います。しかし実状に合わせて安全に設計しなければならないのは言うまでもありません。減らすのは厳禁ですが、上回るのは自由です。HOUSE-ST1では、よく使うものが登録されていますが、ここでは何個か登録してみましょう。

左下のリスト編集をクリックし、リストを作成します。個人的には、屋根の太陽光パネルと、ルーフバルコニー、ピアノ室、住宅用車庫などが必要かと考えます。また多人数が暮らす居室を、先ほどの居住室・病室・寝室の数字より割り増した部屋を作っても良いかもしれません。

 多人数居室の例です。床・小梁・柱は1.5倍にしました。地震に関してはそこまで大きすぎると過大かもと考え事務室と同じ800とし、200増のみとしました。有料版では住宅用車庫、太陽光パネルとか、倉庫業を営まない倉庫とかの事例も紹介します。

 次に固定荷重です。HOUSE-ST1では、各階床、外壁、内壁、天井、屋根に代表的な荷重を指定します。もし違うものが出たら、その都度指定します。

 こんな感じになります。固定荷重は実状に合わせて表現もわかりやすく自分なりに作って良いと思います。ないものは作りましょう。

 外壁モルタル仕上げを作ってみました。実際には、モルタル+合板+軸組+石膏ボードのような記述のほうが丁寧で良いと思います。

 屋根も瓦葺きなど作ってみました。デフォルトのは軽すぎます。断熱材など固定荷重はどんどん重くなりがちですので、実状に合わせて計算し、余裕のある荷重設定にしましょう。


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