木造以外の建物の地震対策の迷信？３つ

以前、木造住宅について、書いたので、今回は木造以外の迷信３つを書きます！！

鉄筋コンクリート造の建物は、木造より地震に強い

残念ながら、なんの根拠もない迷信です。鉄筋コンクリート造のほうが、木造よりもがっしりしていて信頼感がありそうに見えますね。実際鉄筋コンクリートのほうが固く、強いのは言うまでもありません。しかし、重量は鉄筋コンクリートのほうがはるかに重いのです。地震に対して強くするためには、建物自体を強くするだけでなく、軽量化は不可欠です。鉄筋コンクリート造は軽量化という点では、完全に不利です。そのぶん強く作らなければならないのです。それでも構造計算的には鉄筋コンクリート造のほうが強く作れる場合もありましたが、現在の木造住宅は軽くて耐震性も高まっています。鉄筋コンクリート造だからといって安心で、木造住宅より強いと思っている人がいますが、そんなことはないでしょう。

鉄筋コンクリート造の建物は、耐震補強は不要

これもたまに聞きます。耐震補強が必要な建物はありますが、補強が難しく費用も木造よりかかるのは事実です。耐震診断してみないとわかりませんが、この耐震診断も木造より費用がかかるので、言い訳的にこのようなことを言う人がいるのは理解できますが、迷信です。

鉄骨造の建物は補強ができない

これも俗説です。大きな建物では補強が行われています。しかしアスベストの影響などあり、耐震診断もやっているところは少なく、耐震補強ができないと考えている人も多いです。私の事務所はたまたま、私以外が鉄骨が得意で、鉄骨造の耐震診断や耐震補強を多くやってきました。まあ私は木造が専門なので、鉄骨造は詳しくはありませんが（汗）。今も協力事務所があるので鉄骨造の耐震診断・補強に関わることはあります。それにしても鉄骨造の診断、補強はアスベストがとにかく厄介です。それは本当です。

そんなわけで、木造以外の建物も耐震性に不安があるものは多くあります。根拠のない自信を持たないようにしましょうね。