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【ギルド】マネージャーとプレイヤー

 なんだかビジネス書みたいなタイトルですが、僕のリアルでの実体験から得た経験や結論なども踏まえた上でギルドというものを少し掘り下げて考えてみた話でもつらつらと書こうかと思います。偏見ですし、かなり長いので暇な人だけ読んでください。

 ここで言うマネージャーとは基本的に「団長」と「副団長」のことで、プレイヤーとはその他の団員のことを指しますが、内部的に実情はそうなっておらず、団長のみがマネジメントをしていたり副団長のみがマネジメントをしていたり、はたまたギルドにプレイヤーしかいないなんてことも多々あるかと思います。

 僕は以前遊んでいたアカウントでは完全にプレイヤー側で、ギルドのことには完全ノータッチ。上から具体的な指示や要望があれば可能な限り手伝うのみという感じでした。アッシュテイルをプレイしているほとんどのユーザーがこちら側の人間ですね。

 マネージャー側に回るとまず単純にギルドというものの見方がまるで変わってきます。プレイヤー側だったときはギルドは単なる「烏合の衆」であると認識していました。
 ゲームを遊びたいときに遊ぶだけの人間がたまたま集まっている場所で、入らないよりは入ってるほうがいいからそこにいる。実際に自分自身がそんな気持ちでギルドに所属していたからです。時間になれば勝手にイベントが始まって、チャットが流れてきたらたまにパーティ組んで、と。

 実際にその認識のままマネージャーに立っていてもギルドが上手くいくケースもあると思います。
 何故ならたとえ偶然でも「トラブルがない限りギルドを移動しない人」を一定数確保できたら、ギルドとしてはそれだけで十分だからです。
 これが初動で相当数の人数を確保できた場合、本当に大きめのトラブルが起きない限りはそのまま続きますし、ランキングも上の方に常駐するので人も集まりやすく安泰になると言えます。

 話は戻り、ではマネージャー側に回ると一体ギルドはどのように見えてくるのかということですが、まず単純に以下の点についてマネージャーは意識を逸らすことができなくなります。

・活躍度の維持
・イベントの開催(可否とスケジュール)
・ギルドチャットの雰囲気

 これに加え、よりマネジメントに意識が向いているとギルメンの日課や週課の進捗まで気にしているんですよね。意外と仕事は多いのです。
 実際にそれらを意識していてどれだけの収穫を得ているかは完全に別の話として、とにかく嫌でもこの辺りの点は見えてくるわけです。

 そういったユーザーが団長や副団長に就いているとしたら、それはやはり烏合の衆ではないんですよね。程度の差はあれど、やはり歴然とした集団・組織なのです。

 以前別のアカウントで遊んでいたときの僕はヘルプなんて一度も行ったことがありませんでしたし、ギルドチャットもほとんどしていませんでしたし、そもそもフレンドが全然いなかったのでそんなことを気にしながら遊んでいるユーザーが存在することすら知りませんでした。

 僕1人だけの話からしても、同じ人間が同じゲームで遊んでいても立場が変わるだけでこれだけ感じ方や見え方が違っているわけです。個人差によって僕よりも大きく差を感じる方もいるでしょうから、人によってはそれを大きな責任と捉える人もいるのかと思います。


マネージャーとプレイヤーは対等


 ギルドに所属してマネージャーとプレイヤーどちらで遊ぶのかは基本的には自分で決めることですから、楽しそうな方を選んで好きに遊べばいいと思うんです。他のユーザーとコミュニケーションを取りつつ、ギルドというものを見つめながら遊ぶのが楽しい人も一定数はいるわけで、そういう方はマネージャーに向いていて、プレイヤーでいるよりゲームを楽しめるというだけの話です。

 ですから実情はどうであれ「マネージャーの苦悩をプレイヤーに理解してもらえない」などといった話は基本的にご法度なわけです。最悪やるならマネージャー同士でコソコソやるべきです。

 プレイヤーの中には全力でマネージャーに協力してくれる方がいたりするので、マネージャー間の意識差よりもプレイヤー間の意識差の方が大きく目立ちがちです。そのせいであの人は協力的だがこの人は非協力的だ、なんて見え方になってしまうんですよね。

 ですがこれは母数を考えれば仕方がないことで、マネージャーとプレイヤーが対等であるように、協力的なプレイヤーとそうでないプレイヤーも対等と考えるべきです。
 何故ならギルドに所属するプレイヤー全員が協力的だった場合でも、結果その中で相対的に協力的・非協力的かが分かれてしまうので程度の差を見てしまうとキリがなくなるからです。(ただし協力してもらうことに感謝はするべき)

 ここからはただの本音なのですが、色んなユーザーと接してきた今のしろみかんのアカウントでは、マネージャープレイヤー問わず良い人たちとたくさん出会ってきました。一緒にワイワイ遊べるだけで本当に楽しい時間を頂けています。

 もちろん人間同士ですからときにはトラブルも起きてしまいますが、ほとんどの場合は悪意から生まれた傷付け合いではありませんからね。

 そうやって自分にとって楽しい時間をくれる人たちに、マネージャーかプレイヤーか、またその働きぶりによって余計な評価をつけるというのは、他人に失礼であると同時に楽しく遊びたいだけのはずの自分の首を絞めるだけです。なので理屈抜きで心情としても対等であると考えていたいです。

意識の差は必ずあるということ


 「こんなギルドにしたい」なんて思っている方はプレイヤーの中にはほぼいませんが、マネージャーは皆大体そんなことを考えているはずです。前提としてまずそこに違いがあるので、組織作りの話になるとマネージャーとプレイヤーでは始めから同じ視点では話ができません。

 マネージャーとして失敗する人たちの中にはこれに気付いていないがためにプレイヤーにマネージメントを押し付けたり、プレイヤー側からの意見が出ないことにイラついてしまったりする人が多いです。これはギルドに限った話ではないですが。

 そして忘れてはいけないのが、プレイヤーの中には全く何も口を出さないことによって協力姿勢を示している人もいるということです。ギルドという観点からすれば結果として毎日来てくれてイベントの時間にいてくれるだけでも十分な協力ですし、またそれが叶わないにしても活動を阻害をせずギルドに居てくれるならそれも立派な協力です。ギルドのマネジメントなんてものはやりたい人間がやればいいだけの話なんです。

 ただし、そのように意識の差があることが必然であるがゆえに起きえる問題が一つあるのです。
 それは「マネジメント意識に問題がある人間がマネージャーをしていると組織は必ず終わる」ということです。

 先述したようにマネージャーに自発的に就いた人間のほとんどは「ギルドをこうしたい」という欲求や願望を持っています。
 そして「そのために何をしたら良いか」という意識も大体持っています。その意識が歪んでいると、プレイヤーはマネージャーに対して違和感を覚えた末に「自分はこう思うのに」と、よりマネージャーと違う意識を自分の中で育ててしまうんです。こうなったらもう歯止めが効きません。

 そしてもう一つの意識の差。マネージャーはプレイヤーと合わなくてもギルドを捨てられないが、プレイヤーはマネージャーと合わなければギルドを抜ければいいだけということ。いざとなったら他に行けば良いだけですから、マネージャーと比べて手っ取り早く環境を変えられるわけです。それを選ばない人もなかなかいないでしょう。
 そうやってプレイヤーに捨てられたらマネージャーはもう何もできないので組織は終わるしかなくなるというわけです。


マネージャーは何をすればいいか


 運良くギルドに定住するタイプのプレイヤーが多く集まったケースを除くとマネージャーは大体ギルドのことについて何かしらしなければならないのですが、では一体何をするのが正解なのでしょうか。それについて僕は3つほど自分なりの答えを持っています。

 一つは「ギルドをこういう風にしたいから、自分はこうしようと思う」と、考えをプレイヤーに開示するパターンです。
 そういった考え方があって何をしようかも決めているのにそれを開示しないとなると、プレイヤー側は一体何に協力すればいいかわかりませんから、マネージャーに積極的に協力するプレイヤーが現れないのです。
 それによってお互い黙ったまま何を考えているかわからない状態で時が経ち、あるのかないのかわからない脆い信頼関係だけが残り、ある程度の衝撃を一度でも受けたら崩れ落ちてしまいます。

 また、未然に間違いを防ぐ意味もあります。マネージャー側の間違いというものは常にプレイヤーによって気付かされるもので、尚且つ間違いの発見は早ければ早い方がいいわけですから、できるだけ早くプレイヤーに頼るべきなのです。

 考え方を開示することによって新たに現れた積極的協力プレイヤーはいずれマネージャーと同じ立場に立てるようにもなりますから、負担も減って組織が維持しやすくなります。


 次は「マネージャー複数人だけで完全に組織を管理し、プレイヤーに損をさせず負担も一切かけない」というパターンです。
 これはそもそもマネージャー向きの人間が複数人いることが前提ですから少し難易度が高いですが、言ってしまえば現実の会社組織がこんな感じなわけです。

 プレイヤーに全力で楽しんでもらってギルドのことは全部こっちでやりますというスタンスで、これはプレイヤー側が望む結果さえ得られていればマネージャー側の能力や価値観は全く問題なく組織は機能するという利点があります。

 問題点としてはマネージャー同士が決裂した場合に簡単に組織が終わるということですが、上手くできさえすれば最も良いやり方なのは間違いありません。

 最後は「マネージャーがただただ全プレイヤーと仲良くなる」というパターンです。これは才能がある人にしかできません。ただし才能さえあれば難しいことは何一ついりませんし何も考えなくて良いです。

 前述しましたがギルドとして得られる結果は活躍度とイベントの開催だけでいいわけですから、みんなで本当に仲良くなって毎日遊びたくなるギルドならもうそれだけで結果は得られるのです。

 目指したり狙ってできることではないのですが、それに向いてる人も少なからず存在しますから、自分がそれに該当するのかどうかを試してみるのはアリかもしれません。ただし、距離感は間違えないように。

プレイヤーは何をすればいいか


 プレイヤーの仕事は強いて言えば1つだけです。それは楽しく遊ぶこと。もっと言えばギルドやそのメンバーにとって攻撃的であったり不快であったりする行為をしてさえいなければそれだけで十分です。

 マネージャーはプレイヤーが思っているよりもはるかに「ギルドにいてくれること」をありがたいと思っていますから、変にマネージャーに気を使わずにただ楽しく過ごしていれば良いと思います。


 そして最後にひとつ。

最大のマネジメントはプレイヤーに感謝を述べること


 これを本心でできる人だけがマネージャーに向いていると思うのですが、プレイヤーに何かしてもらったらちゃんとありがとうと言ってください。

 そして時には、皆のためになることをしてくれた人には皆の前でありがとうと言うことも必要です。組織のため皆のために何かを頑張っている人は別にありがとうと言われたくて頑張っているわけではありませんが、言われないのはそもそも理不尽なことですし、言われたら嬉しいですからね。

 僕自身はありがたいと思ったことは必ず言うようにしているのですが、これはプレイヤーのときにマネージャーから言われて嬉しかったからに他なりません。また、ありがたいと思っていたのにそれを伝えなかったことで後悔したことが何度もあるからです。

 一見ただの感情論のようにも思えますが、実践することでほぼ確実に何かしらは得られますから、そんな言葉で片付けるのは非常に惜しいです。


 長くなりましたが、

・ギルドにおいてのマネージャーとプレイヤーとという概念
・それぞれは対等であるということ
・しかしながらそれぞれ意識から振る舞いまで明確に違うということ
・それぞれ何をすればいいのか
・感謝を述べることが最大のマネジメントである

ということを偏見も込みで述べさせてもらいました。読んでいただいた方(いるかわかりませんが)、大変ありがとうございました。

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