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clubhouseでルームを作ったら幸福しか生まれなかった話

どうも!元芸人のユースワーカー今井です。

大流行中の音声SNS「Clubhouse」で初めてルームを作ってみました。
タイトルは、

僕たちは「東日本大震災から10年」
を語る資格があるのか

モデレーターは4人


僕と後輩の久保は、兵庫県立舞子高校環境防災科という防災を勉強する学科に在籍している高校時代に東日本大震災が発生し、震災の1か月後から現地に行き、僕はそこから震災5年ぐらいまで精力的に活動し、久保は、昨年の8月に岩手県釜石市に移住し、防災の活動を続けています。

ひがけんは、大学時代に東日本大震災の支援にこれまた1か月後に入り、避難所をめぐって聞き取り活動。その場で被災された方に、「なんで学生が学校休んできているんだ。君たちは君たちのやりたいことを全力でやればいい。」との言葉を聞き、今も自分のやりたいことに向き合いながら生きています。

わかなは、中学3年生の時に岩手県釜石市で被災。釜石の奇跡と言われる津波からの避難を行った当事者。その年の4月に、高校入学に間に合うように福岡に避難したため、福岡の人たちとの震災に関する感覚のギャップや、今も苦しむ釜石の人たちへの後ろめたさから震災と向き合わない日々を過ごす。久保が企画したイベントで、関西の学生が被災していないのにこんなに語り継ごうとしているのに、私は何をしているんだろうと感じ、語り部の活動をスタート。今は絵描きとして活動中。


このテーマを設定した理由は、
・僕が3月に震災関連のオンラインイベントを企画しているが、震災10年というタイトルをつけることに少し抵抗がある。
・久保がNHKの取材で岩手の被災された方と7人~8人で横並びで語る会があるが、10年を振り返る質問に、一緒に答えることに少し抵抗がある。

この2つです。

電話でそんな話をしていた時に、これ絶対Clubhouseで話す方が楽しいよねとなり、ルームを作ることになりました。

最初は、知り合いがどんどん入ってくれて、久しぶりに話す人、同じ抵抗感を感じている人で話していました。
東日本大震災から10年というタイミングで、このように同窓会的に広がる場への幸福感を感じていました。

そこから、知り合いではない方もどんどん聞いたり入ったりしてくれるようになりました。
メディア関係の方、被災されて今も復興に尽力されている方、被災した事実に今もトラウマを抱えている方。
色んな方の”東日本大震災から10年”を聞かせていただくことができ、本当にありがたい時間になりました。

結局、4時間30分ぐらい続くルームになるのですが、その中で、多くの出会いや気付きがあり、深夜3時になっても50人近くの方が、東日本大震災について考え、共有できたことが、そもそも幸福すぎました。
スピーカーになってくださった方も、本当に素敵な方ばっかりで、全員が全員に優しい豊かな場となりました。

SNSとは思えない場で、誹謗中傷や否定なんかじゃない、未来に向かい進みもがき苦しむこともみんなで容認している。
こんな場が、世の中にもっとあれば、心が楽になったり、何か動き出すエネルギーを得られるんじゃないかとも思いました。

この議論の結論は、全くまとめられていないけど、
「人と人として関わる」
「最大の配慮を行い、遠慮はしない」
「肩書や経験で線を引かず、事実としてある線と常に向き合う」

こんな話が出ました。

他に印象的だったのは、

仕事の悩みを打ち明け、みなさんの声で勇気をもらい前に動き出した方
震災から10年たち、初めて公の場で震災体験を話した方

このような方が、話が、場が、生まれたことです。


震災を語る資格があるのか
資格という言葉選びがベストではなく、誤解を与えてしまった部分もあるかなと思いつつ、このテーマでこんなに多くの方が反応してくださるんだという喜びがありました。

僕たちには、語れることと語れないことがあります。
語りたいことと語りたくないことがあります。
でも、そんなことは語ってみないと伝わらない。

語りたい人が語り、語りたくない人は語りたくないと語る。

僕らがルームを立ち上げたからこんな出会いがあったように、少し手を伸ばしてみると素敵な扉が開けるのかもしれません。

おしまい


P.S
僕が、めちゃくちゃclubhouse向いていることが分かりました。
clubhouseでイベントやる時モデレーターとして雇ってください。
仕事もらえるSNSになりそう・・・

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