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マンションを売る③~内見~

売出時期と売出価格を決め、レインズに掲載し、SUUMOにもアップされました。売却活動のスタートです。現居に興味を持って内見してくれる方が現れるのか、スムーズに売却が成約するのか正直不安は大きかったです。

しかし、結論は以下の通りでした。

売出開始から成約までの所要期間・・・3週間
成約価格・・・売出価格満額

練りに練った売却時期、売却価格が功を奏したのかもしれません。もしくは内見へ向けての準備、内見時の対応が良かったのか。

今回は、内見に際し売主側として準備したことや、内見時の色々な気付きについて書いていこうと思います。

1.内見へ向けての準備

「入居状態での売却」
まず今回の売却の特徴として、入居状態での売却があるかと思います。中古物件の仲介業者さんのお話であったり、複数の売却経験のあるブロガーさんの記事等によると、一般的には退去後の方が短期間かつ高値での売却が成約しやすいという評判ではあります。その主な要因としては以下のものが挙げられるかと思います。

・家具が無いことで、生活感や偏ったイメージを消すことが出来る
・汚れたり損傷した箇所をリフォームして売出しやすい
・内見のスケジュール調整が楽(家にいなくてもよい)

一方現居については入居しながらの売却となるため、入居しているなりに魅力を感じてもらえるように内見の準備を進めました。

(1)まず部屋を綺麗にする

当然のことと思うかもしれません。しかしSUUMO等で中古物件の部屋の写真を見ていたりすると、入居しながら売出ししている部屋は大概雑然としていて生活感が強く、購入側の目線では魅力的に映らないことが多いです。入居している限り生活感を完全に消すことは不可能ではありますが、入居しているなりに出来得る限りのことをしました。基本的なことですが、各部屋の整理整頓を行い雑然とした雰囲気を出さないようにする、キッチン、洗面所、トイレ、浴槽といった水回りは内見者が来る直前にも掃除を徹底し使用感を感じさせないようにする、玄関周りは全ての靴をしまう等々。整然としており清潔感を感じられるような雰囲気を作ることを心掛けました。

(2)入居後の生活感をイメージさせる

先に話をした、入居中により生活感が強い状態と一体何が違うのかと疑問を抱くかもしれませんが、雑然とした生活感ではなく整然とした生活感を感じさせる工夫をしました。現居は3LDKであり、各部屋をリビングダイニング、寝室、書斎、衣装部屋と明確に用途を区分していましたが、同じものがあちこちの部屋に点在しせず1箇所に纏まっているように家の中の物を配置し直しました。そのことによって各部屋の用途(特徴)について内見者に対し分かり易く示すことが出来たのではないかと思います。新築のモデルルームや退去後の空き住戸はスッキリ整然としている一方、入居して家具を配置して住んでみると当初のイメージからのギャップが大きいという話もよく聞きます。入居状態の部屋は入居しているなりに、内見者に各部屋の使用可能性を想起させ、入居後の生活をイメージさせることが出来る余地があると思います。

(3)現居のセールスポイントを纏めておく

マンション好きからすると細かな仕様といった枝葉末節に目が行ってしまいがちですが、万人が気にするような普段生活する上での基本的な要素に関してのアピールポイントを纏め、分かり易く説明出来るように準備しました。

立地面:駅近、買い物利便(スーパー、コンビニ、ドラッグストア)
住居面:各部屋整形、天井が高い、角部屋
環境面:穏やかながらも賑わいがある、周辺住人の属性に偏りがない

シンプルに、分かりやすくです。

2.内見時に気付いたこと

契約した仲介業者さんのご尽力もあり、成約までの3週間で4組の内見者の方々に来て頂きました。その中での気付いたことを書いていきます。

(1)購入想定者は現在同エリアに居住中の方々

内見者4組のうち3組は月島エリア在住とのことでした。想像以上に同エリアに偏るという印象です。一般的な話として言われていることではありましたが、実際に内見者の方々もその通りでした。新築物件と違い、訴求出来る範囲が限られるのかもしれません。
となると、仲介業者さんを選ぶ際の観点として「大手業者である」とか「付帯サービスが充実している」といった観点も大事かもしれませんが、「地場での影響力が高い」という観点は非常に重要なのではないかと思いました。SUUMO等のインターネットポータルサイトが充実している現在でも、中古不動産のマーケットは想像以上に個別性の高いものなのだということを実感しました。

(2)部屋の中に関心があるのは女性

内見時に部屋の細部まで関心を持って確認するのは女性で、自分が住んだ時に快適に生活出来るかイメージしながら各部屋を見ていました。例えば以下のような観点です。

キッチン・・広さ、調理器具や食器の収納力
トイレ、浴槽・・清潔感が保たれてるか
収納・・家財全般を収納出来るスペースがあるか間取り・・家事動線に不自由がないか、
     部屋の形状に無理が無いか

部屋を見るうえで基本的な観点です。男性は部屋数と大体の広さが確認できれば満足という感じで、これらのことにあまり関心が無さそうに見えました。こうした温度感の違いを鑑みるに、中古物件の売却の際には女性側へ訴求できるかが非常に大事であることを実感しました。

現居に関しては上記の観点について概ね印象が良かったようです。特に部屋の清潔感や収納の豊富さについては評価が高かったようで、アピールポイントになったようでした。SUUMO等に掲載する写真は部屋を出来得る限り綺麗にしましょう。ほんと死活問題です。

(3)設備スペックはほとんど評価されない

マンション好きには気になる細部のスペックですが、内見時には全くと言っていいほど話題になることはありませんでした。

・天井カセットエアコン
・フラットな天井
・Low-Eガラス
・バルコニー手摺が透明ガラス
・逆梁設計
・戸境隔て板がトールタイプ
・キッチン天板の素材 等

一切聞かれませんでした。一般的な購入検討者の方からするとあったらいいなというレベルの問題のようです。現居について強いて言えば、廊下、洗面所、トイレの床がタイル張りだったことについて見栄えや清潔感の観点で評価を頂いたようではありました。
これらを踏まえると、永住目線ではなく後のリセール等を考慮してマンションを購入するのであれば、確認観点として

立地>>>>>>>>間取り(部屋数)>>>広さ≒日当たり>>>その他

くらいの観点で選ぶのがよいのかと思います。こちらも巷で言われているセオリー通りであることを実感した形です。

以上、内見時の自身の工夫したことや気付きを書きました。中古物件の仲介業者の方の話やブロガーさんの記事に書いてある事などである程度イメージしていたものが、今回の売却活動の中で事実として実感することが出来ました。

先の①〜理由〜、②〜売出し〜と共に、現居の売却の流れを3回に分けて書いてみましたが、今後マンションを売却する際の参考にしていただけると幸いです。

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